【大阪杯】ダノンキングリー100点 半年遅れの成長で4歳春に完成形
2020年3月31日 05:30 数年前のエープリルフール。「牛乳を毎日飲んでいたら身長が1年で10センチも伸びた」と自慢する中年親父がいました。明らかな嘘。男子は17歳ぐらいで骨端線が閉鎖して、身長の伸びも止まるからです。競走馬にも似たようなことがあります。
ダノンキングリーは16年3月生まれの現4歳馬として登録されていますが、その誕生日は正しいのか。昨年11月のマイルCS時には詰まり気味に映っていた首差しが4歳春になって奇麗に抜けています。首の骨格は3歳までに完成するもの。古馬になってここまで変化することはあり得ません。関係者に事情を聴いてみると、真相が分かりました。登録の誕生日よりも半年遅い16年9月生まれだった。馬の発情、繁殖期は春。9月に春を迎える南半球生まれだったのです。
エープリルフールに合わせて嘘八百を並べましたが、ダノンキングリーの半年遅れの成長話に偽りはありません。昨秋のマイルCS時には「ひと夏越しての成長が感じられない」と指摘しましたが、半年遅い4歳初旬に成長を遂げている。首差しが4歳初旬になってにわかに抜けてくる不思議な進化ぶりも事実です。
首差しと同時に肩も筋肉で見違えるほど隆起してきた。昨秋よりも明らかにパワーアップした馬体。前走・中山記念のパドックでもその成長した姿に驚かされたものです。3歳春の時点で完成度の高かった馬ですが、さらに進化を遂げた4歳春。毛ヅヤも良好、立ち方にも力みはありません。半年遅れの成長でキング襲名へ。大阪杯を勝てばダノンキングリー(王らしく)はダノンキング(王)と改名される…もちろん嘘です。