【大阪杯】前走久々勝利カデナ 陣営の期待大
2020年4月1日 05:30 【G1ドキュメント・栗東=31日】大阪杯は1週前登録の段階で14頭しか名前がなくフルゲート割れが確定していたが、そこから2頭が回避して現時点で12頭立て。もちろん、見応えがないわけではない。むしろ取材を進めていくと週末に向けて興味は増す一方。各陣営から手応えの良さがストレートに伝わってくる。
全休明けのこの日、柏原が朝イチに調教スタンド前でバッタリ出会ったのが中竹厩舎でカデナを担当する江藤厩務員だ。これは絶好のチャンス!と早速、感触を尋ねた。
「年明けの中山金杯から小倉大賞典と使って、この中間もずっと在厩。いい感じに来ているよ。若い頃と比べると体がしっかりしてきたのが大きい。充実期を迎えたんじゃないかな」
16年秋に京都2歳S、17年春に弥生賞を制したかつてのクラシック候補生は、その後、意外なくらい勝ち星から遠ざかった。19年はオープン特別とG3で4戦続けて馬券に絡むなど惜しい競馬もあったが、もうひと押しが利かない。悪い流れを断ち切ったのが前走・小倉大賞典だ。弥生賞以来、約3年ぶりの勝利。長いトンネルをようやく抜け出し、小倉出身の江藤厩務員にとっても思い出深い勝利になった。
「小倉競馬場はガキの頃に野球をやったり走り回っていた庭のような場所。そこで重賞を勝てたわけだから。去年の小倉記念がチョイ負け(首差2着)だっただけに、うれしかった」
重賞3勝は京都内回りに中山、そして小倉。末脚勝負の脚質ながらタイトな舞台への対応が抜群にうまい。初起用となる阪神芝2000メートル内回りは合うイメージしかない。最高潮と思える今の出来なら…。強烈な一撃があっていい。