女性最多タイ3人入学 大江原比呂さん、菜七子のように「応援される騎手に」 

2020年4月8日 05:30

笑顔でジャンプする騎手課程39期生(左から)田口貫太、佐藤翔馬、小林美駒、小林勝太、河原田菜々、加藤諒大、大江原比呂、石田拓郎(撮影・郡司 修)

 JRA競馬学校の「騎手課程39期生」の入学式が7日、千葉県白井市の同校で行われた。調教師の大江原哲師(67)を祖父に持つ大江原比呂さん(15)、加藤征弘師(54)を父に持つ加藤諒大君(15)ら8人が入学。女性3人の入学は田村真来、細江純子、牧原(現姓・増沢)由貴子の12期生以来27年ぶりで最多タイ。23年デビューを目指して3年間の学校生活がスタートする。

 初々しい笑顔で入学式に参列。記念品授与で新入生代表に選ばれた大江原は競馬学校技術参事役の小林氏から記念品を受け取る大役も、堂々とこなした。式典後の記者会見では、かわいらしいルックスとは裏腹に、力強い決意を語った。「たくさんの人に応援されるような騎手になって、トップジョッキーに負けないくらいの騎乗をしたいです」

 大江原師を祖父に持ち、藤沢和厩舎で助手を務める勝さん(44)を父に持つ競馬一族だ。これから厳しい世界へ飛び立つ比呂さんと握手を交わした父は思わず感極まる場面もあったが、「ようやくスタート。この仕事をやっていますから心配ですね。大変さもよく知ってますから。父としては不安が少しありますが、娘がなりたいと言って目指した以上は全力で応援し、全力でサポートしていこうと思います」と言葉に力を込めた。

 小さい頃から馬は身近な存在。自宅ではよく競馬観戦をしていた。乗馬を始めたのは小学5年生。競馬学校ジュニアチームで乗馬の腕を磨いてきた。それまでは体操に熱中し、全国大会にも出場した経験もある。スポーツテストではクラスメートの男子よりも好成績を残していたという高い身体能力の持ち主。応募者125人の狭き門を突破した。

 憧れは同じ女性騎手の藤田菜七子。「藤田菜七子騎手が男性の中でも努力して活躍している姿を見て、格好いいと思い、騎手を目指しました」。3年後には同じ舞台での競演を夢見る。「つらいこともたくさんあり、諦めたくなることもあるとは思いますが、騎手になりたい気持ちを忘れずに頑張っていきたいです」。決意を新たに、未来のスター候補生がスタートラインに立った。

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