【安田記念】インディ90点 鋭さまるで「親白眼」闘争心あふれるマイル王
2020年6月2日 05:30 江戸時代に描かれた「百物語化絵絵巻」には頭の後ろに白眼をつけた妖怪が描かれています。「親白眼(おやにらみ)」と名付けられた謎の妖怪。詳細は不明ですが、エラの後端に目のような形の紋をつけた淡水魚のオヤニラミが原型になったとか。縄張り意識と闘争心が強い魚で、産んだ卵を保護するため他の魚が近づくとエラを膨らませて威嚇します。親がにらみを利かせているように映るためオヤニラミと命名されたらしい。「親白眼」も白眼で近づく相手を威嚇する、闘争心と縄張り意識の強い妖怪だったのでしょう。
その白眼はインディチャンプの闘志を宿した目を想起させます。カメラマンを白目でにらみつけています。悍(かん)性が強かった父親ステイゴールドそっくりのきつい目。これまで以上に不自然に首をひねり、尾を上げていますが、闘争心はいささかも衰えていません。気で走るステイゴールド産駒。親と同じにらみがチャンプの座を支えているのかもしれません。
体つきは相変わらず岩のようにたくましい。太い首、肩とトモが筋肉でせり上がっています。各分厚い筋肉をつけているのに皮膚が薄く見える。よほど体調がいいのでしょう。各部位のつながりに遊びがない典型的なマイラー体形。距離延長には対応しづらい半面、マイルの縄張りなら簡単にはチャンプの座を譲らないでしょう。縄張り意識の強い「親白眼」のように…。