【安田記念】インディVSアーモンド高速再現VTR 目立つリピーターの活躍

2020年6月3日 05:30

インディチャンプ(左)とアーモンドアイ(右)

 データを重視するあなたに「G1データMAX」をお届けする。さまざまな切り口から過去の激走馬を分析。本命馬、穴馬をあぶり出していく。安田記念を制するのは、どの馬だ!?

 (1)リピーター 東京芝マイルはズバぬけた巧者が出やすい。それだけに安田記念は、同レースで好走実績のある「リピーター」が活躍する。さかのぼれば08→09年連覇のウオッカ。近10年でもストロングリターン(11年2着→12年1着)、モーリス(15年1着→16年2着)、ロゴタイプ(16年1着→17年2着)、アエロリット(18&19年2着)が2年連続2連対。また17年1着サトノアラジン(7番人気)は前年4着からリベンジを果たしている。10&11年3着スマイルジャック、12&14年2着グランプリボス、13年2着→14年3着ショウナンマイティと、リピーターの“再度好走”は枚挙にいとまがない。掲示板(5着以内)に載った馬は、少なからず東京芝マイル適性があるということだろうか。

 ちなみに、同条件のヴィクトリアMもリピーターが活躍している。ホエールキャプチャ(12年1着→13年2着)、ヴィルシーナ(13&14年連覇)、ストレイトガール(14~16年3→1→1着)などだ。

 両レースは比較的メンバーが固定されやすく、例年の流れが似てくる。だから、1回好走した馬がまた好走しやすい傾向だ。今年の安田記念で前年好走していた馬はインディチャンプ(1着)、アーモンドアイ(3着)。いずれも上位人気だったが、やはり適性は疑いようがない。

 (2)高速決着 10年以降、不良馬場の14年(ジャスタウェイ1分36秒8)、超スローの16年(ロゴタイプ1分33秒0)を除くと、勝ち時計は1分30秒9~1分32秒0。とりあえず、高速決着への適性がものをいう。今年のヴィクトリアMも、アーモンドアイがレコードにコンマ1秒に迫る1分30秒6だった。

 今年の出走予定メンバーで1分32秒を割る持ち時計がある馬は6頭。ただし、ケイアイノーテック、ペルシアンナイトは安田記念掲示板外での走破タイムだけに、これをどこまで評価していいものか。さらに「31秒割れ」に絞ると、昨年のヴィクトリアMをレコード勝ちしたノームコア(1分30秒5)、前述のアーモンドアイ(1分30秒6)、昨年覇者インディチャンプ(1分30秒9)の3頭。いずれも東京芝マイルG1勝ち馬だ。

 (3)年齢 過去10年で勝利数トップは6歳馬の【4・2・4・39】。ただ、近2年では4歳世代が2勝(9→4番人気)で、馬券圏内6頭のうち5頭を占める。若さと成長力が、キャリアに勝っているということになる。その4歳馬は【3・2・2・28】。勝利数は6歳世代に譲るものの勝率8・6%(6歳8・2%)、連対率14・3%(6歳12・2%)は上回る。5歳馬は【2・4・3・42】。勝率3・9%、連対率11・8%とそれほど良くなく、リピーター級でないと厳しい。

 4歳馬は超高速決着を経験していない馬も多い。昨年4歳時にヴィクトリアMを制したノームコア、安田を制したインディチャンプの戦績を見ると「高速上がり」の経験があった。ノームコアは昨年の愛知杯2着が3F33秒5(メンバー最速)、インディチャンプはマイラーズC4着が3F32秒1(メンバー2位)だった。ヴァンドギャルドのマイラーズC3着は上がり3F32秒7。他より0秒3速い傑出した最速だった。ダノンキングリー、グランアレグリアも「高速上がり」の経験はある。

 ☆結論 3項目のうち2つをクリアしたのがインディチャンプ、アーモンドアイ。「リピーター」「高速決着」では他の追随を許さない。軸に指名する。相手は「4歳」で、高速上がりタイムの実績があるグランアレグリア、ヴァンドギャルド、ダノンキングリー。そして安田リピーターではないが、「高速決着」をクリアしたノームコアをチョイス。リピーターのケイアイノーテック、ペルシアンナイト、4歳馬アドマイヤマーズは「持ち時計」で強調できなかった。

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