【毎日王冠】サリオス 適条件で古馬蹴散らす!コントレイルと同じ3歳“最強世代”レベルの高さ証明だ

2020年10月6日 05:30

毎日王冠で始動するサリオス(撮影・西川祐介)

 秋の東京開幕週のメインは伝統のG2「第71回毎日王冠」(11日)。菊花賞で無敗3冠に挑むコントレイルとは別の路線を歩む同期2頭に注目だ。皐月賞、ダービー2着のサリオス(牡3=堀)、ダービー4着のサトノインプレッサ(牡3=矢作)とも秋初戦に向けて態勢万全。7カ月半ぶりにファンが戻る競馬場で初対戦の古馬を圧倒し、世代レベルを証明する。

 サリオスは無敗2歳王者対決で注目を集めた皐月賞で、コントレイルと馬体を併せた大接戦に持ち込むも半馬身差惜敗。距離が延びたダービーでは着差が3馬身と開いたが、現3歳でトップの実力を持っていることは疑いようがない。森助手は「ダービー後は連戦の疲れもあって、少し精神的にも馬体的にもダメージがあった。北海道でいい夏休みを過ごして、ここまで順調に調整できている。東京は何度も経験しているし、慣れた舞台なので力を出せるのでは」と話す。

 世代のレベルを示すためにも負けられない。毎日王冠は近10年で10年アリゼオ、12年カレンブラックヒル、19年ダノンキングリーと3歳馬が3勝。その共通項は“ハイレベル世代”の一員であったこと。同年の秋古馬G1での3歳馬の活躍を見れば一目瞭然で、10年はペルーサが天皇賞・秋で2着、ローズキングダムがジャパンC、ヴィクトワールピサが有馬記念を制覇。12年はフェノーメノが天皇賞・秋2着、ジェンティルドンナがジャパンC、ゴールドシップが有馬記念を勝った。昨年の有馬記念も2着サートゥルナーリア、3着ワールドプレミア。同レースで3歳馬が2頭馬券に絡んだのは10年以来だった。世代レベルを推し量る上で試金石となるのが、この毎日王冠だ。

 鞍上にルメールを配し、必勝態勢。1週前追い切り(Wコース5F65秒5~1F11秒8)で初コンタクトを取った名手は「楽にいい時計が出たね。グッドコンディション。レース本番までにさらに良くなると思う」と好感触。600メートルの距離短縮については「体がムキムキ。ベストはマイルぐらいかも。春のクラシックより距離が短くなるのは良さそう」と大歓迎の口ぶりだ。

 適条件を求めての毎日王冠参戦。打倒コントレイルの闘志はひとまず胸に秘め、宿敵よりひと足先に古馬撃破に挑む。春のG1・2戦は無観客。久々のファンの前で、サリオスの、3歳世代の強さを見せつける。

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