【大阪杯】カデナ 5戦ぶりコンビ鮫島駿初G1制覇に挑む

2021年3月31日 05:30

 【G1ドキュメント・栗東=30日】寮を出て調教スタンドへ向かうと温度計は9度を表示していた。程よい気候で新谷の足取りも軽い。軽快なステップを刻むのは競走馬も同じ。全休明けで狭い馬房から解放された分、ハツラツとコースを周回する姿が多く見られた。

 今年の大阪杯は豪華メンバーが集結。新谷が注目しているカデナも元気な姿で馬場に向かって行った。鮫島駿とは昨夏の新潟記念6着以来、5戦ぶりのコンビ。朝一番の調教を終え、スタンドに引き揚げてきた鮫島駿に取材を開始した。

 「チャンスを頂いたので生かしたい。カデナの特徴は僕が一番つかんでいる自信があります。この馬の良さを引き出したいですね」

 このレースは2年連続で出走。昨年は内ラチ沿いからメンバー最速の上がり3F33秒5の末脚で4着に追い上げた。「去年はあと少しのところまで迫った。後ろから行く馬なので今年も展開がポイント。当日の馬場状態をしっかり見極めながら騎乗したいと思います」と当日を見据える。

 今年はG1での手綱さばきが光っている。フェブラリーSは9番人気エアスピネルを2着、先週の高松宮記念は16番人気トゥラヴェスーラを4着に導いた。「乗せていただかないと勝てるチャンスはない。今年のG1・2戦はすぐそこに勝ち馬がいて、悔しい思いをしました。平常心でレースに向かって、いい結果を残したい」と締めた。自身にとっても初のG1制覇へ。静かに燃やす鞍上の闘志を新谷は感じ取った。

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2021年3月31日のニュース