【ヴィクトリアM】デゼル完成の域 東京で生きる武器の切れ味

2021年5月11日 05:30

デゼル

 ようやく完成形に近づいてきた。阪神牝馬Sで重賞初制覇を飾った良血デゼルがビッグタイトル獲得に闘志を燃やす。期待されていた昨年は調整に苦しみ納得できる結果を残せなかったものの、4歳を迎えて本格化。大江助手は「3歳の春と比較すれば、やりたい調整をこなせるようになった。馬体の成長が大きく、自身のポテンシャルに体がついてきた」と評価する。

 川田と初コンビを組んだ阪神牝馬Sは初のマイル戦。スタートで後手を踏んだが、直線は上がり3F32秒5の末脚で先行勢をまとめて差し切った。「外々を回りながら強い競馬。あのレースで今後の楽しみが広がりました」と同助手。エンジンがかかったのは残り1Fから。ゴール前の勢いは他馬を圧倒しており、着差以上の内容だった。

 最大の武器は切れ味。直線の長い府中は絶好の舞台となる。「東京が一番合っているコース。好メンバーが集まったけど、決め手は見劣らない」。昨年とはまるで別馬。充実期に入った今なら期待は膨らむばかり。「G1なので勝負できる状態に仕上げる」と力を込めた。昨年オークス(11着)以来、久しぶりのG1チャレンジ。連勝の勢いを味方に頂点を目指す。

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2021年5月11日のニュース