【安田記念】グランアレグリアにスキあり!ラウダシオンが大仕事の予感

2021年6月1日 05:30

坂路で調整するラウダシオン

 春の東京G1・5連戦を締めくくる「第71回安田記念」は昨年このレースを含め、既にG1・5勝の名牝グランアレグリア1強ムード。ただ、どれだけ粗を探してもスキのない存在に思える女王も死角がないわけではない。先週ダービーこそ外したが天皇賞・春からオークスまで4週続けて指名馬が馬券に絡むなど今季好調「G1データMAX」の見解は――。レースの傾向、メンバーを徹底的に洗い出した結果、連覇阻止の望みを、あの馬に託す。

 過去5年を振り返ると、好走馬のローテはバラエティーに富んでいる。注目すべきは前走のレース名ではなく人気と着順、そして着差だ。

 まずは前走の着順別成績を見ると、1着馬が【0・2・4・13】、2着馬が【3・0・0・11】だから、ともに悪くない。一方、3着以下も【2・3・1・37】で、昨年を除いて馬券圏内に少なくとも1頭を送り込んでいる。ただ、馬券圏内の6頭中、17年2着のロゴタイプを除く5頭は、前走で3番人気以内の支持を集めていた。従って前走が3着以下、かつ4番人気以下だった馬は苦戦必至。カデナ、ギベオン、ダイワキャグニー、トーラスジェミニ、ビッククインバイオの5頭は厳しい。

 また、着順に関係なく、前走で1秒以上の大敗を喫していた馬の馬券圏内は、06年2着のアサクサデンエンが最後となっている。07年以降の該当29頭では、12年ダノンヨーヨーと14年ダノンシャークの4着が最高だ。従って大阪杯が1秒1差の5着だったサリオス、昨年の天皇賞・秋が2秒9差の12着だったダノンキングリーも厳しい。

 短距離実績は要チェックだ。過去5年の馬券圏内15頭のうち、18年3着のスワーヴリチャード(1番人気)、19年3着&20年2着のアーモンドアイ(ともに1番人気)を除く12頭には、芝の1400メートル以下での勝利経験があった。また、唯一1番人気で馬券圏外だった17年8着のイスラボニータは、やはり1400メートル以下で未勝利だった。従ってマイル以上でしか勝利経験のない馬は割り引きたい。今年のメンバーで1400メートル以下で勝利経験があるのはインディチャンプ、カテドラル、グランアレグリア、ビッククインバイオ、ラウダシオンの5頭だ。

  近年は若い馬の活躍が目立つ。18年以降の近3年に限れば、4歳は18年に馬券圏内を独占するなど【3・1・2・12】の好成績。5歳は【0・2・1・10】で、馬券圏内の3頭はいずれも3番人気以内だった。一方、6歳以上は【0・0・0・15】なので手を出しづらい。なお、3歳は00年以降に限ると6頭目の参戦。11年に9番人気のリアルインパクトが勝っているので軽視できない。

 今年の4歳はサリオスとラウダシオン。5歳は6頭が登録しているが3番人気以内が確実と言えるのはグランアレグリアの1頭のみ。仮にケイデンスコールが上位人気になるようなら押さえたいが…。

 実績で言えば昨年の覇者グランアレグリアが1番。ただ、5歳は13年ロードカナロア、14年ジャスタウェイが連勝して以降、勝ち切れていない。そこだけが気がかり。連覇阻止のシーンがあるなら京王杯SCを制したラウダシオンだ。前走1着の4歳で、短距離実績にも太鼓判を押せる。これに続くのがNHKマイルCを制したシュネルマイスター、5歳ながら充実しているケイデンスコールの2頭だが、少し差が開くイメージ。馬券は馬連でラウダシオン&グランアレグリアの1点。3連単&3連複はフォーメーションで1着欄&2着欄にラウダとグラン、3着欄にシュネルとケイデンスをマークして、それぞれ4点&2点で仕留めたい。

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