【小倉2歳S】スリーパーダ 4きょうだい重賞Vだ!2歳戦好調、福永が決める
2021年9月3日 05:30 超良血が夏コクを締めくくる。「第41回小倉2歳S」(5日、小倉)に出走するスリーパーダは坂路で木曜追い。馬なりの併せ馬でスムーズに駆け上がった。母シンハリーズからは3きょうだいが重賞勝ち。勝てばきょうだい初のスプリント重賞Vとなる。父に短距離指向のミッキーアイルを迎え、血統図に新しい風を吹き込む。
静かな最終追いだった。スリーパーダは岩田望(レースは福永)を背に角馬場へ。そばに斉藤崇師が付いて動きをチェック。体をほぐした後で坂路へ向かった。エルカスティージョ(3歳1勝クラス)との併せ馬。最初の2Fを14秒8~14秒4とゆったり入る。残り2Fの地点で僚馬より少し前へ。最後は馬体を並べてフィニッシュ。フォームがブレることなく駆け上がった。馬なりで4F54秒5~1F12秒2をマーク。引き揚げてきた馬の様子を見守った後、切り出した。
「動きは良かったです。しまいだけサッとやりました。併せる形になってからもいい動きでした。走りがしっかりしてきました。1回使ったことで、芯がしっかりしてきました」
まばゆいほどの良血だ。半姉に16年オークス馬シンハライト、同じく半姉のリラヴァティは16年にマーメイドSを勝っている。半兄アダムスピークは11年にラジオNIKKEI杯2歳S勝ち。父にミッキーアイルを迎えたことで短距離にシフトした。前走は好位の外から楽々と押し切り。ラストも目いっぱい追われていない。まだ時計も詰まりそうだ。
「前走は余裕がありましたし、ジョッキーもここを見据えてハナに行かず競馬を教えてくれたと思います。前向きさがあって素直でスピードがあります。走りを見ていてもセンスがいいですね。元々、完成度は高かったけど、あとは現状でどれだけやれるかですね」
400キロ前後の小柄な馬体には、大きな可能性が詰まっている。鞍上の福永は今年の2歳戦で3カ月ではや15勝を挙げている。勝率30%、複勝率では63%と驚異の数字を残す。頼もしき鞍上とともに、夏コクの掉尾(ちょうび)を飾る。
《父は小倉千二に良績》スリーパーダの父ミッキーアイルは重賞6勝と活躍した。スプリント戦では16年の高松宮記念、スプリンターズSと連続2着。1400メートルでも14年スワンS、16年阪急杯と2勝の実績。産駒にもスピードは受け継がれ、芝18勝中9勝が1200メートル戦。そのうち8勝が小倉と、この舞台に良績を持つ。
《母ビワハイジは“6きょうだい”》スリーパーダのきょうだいは中央でデビューした9頭全てが勝ち上がり。今回は“4きょうだい”による重賞制覇も懸かる。近年の4きょうだいJRA重賞Vは母ダンシングキイ、マイネプリテンダー、スカーレットレディ、エアグルーヴ、エリモピクシー、ストレイキャットがいる。なお、母ビワハイジはブエナビスタなど6きょうだい重賞制覇を成し遂げている。