【京成杯AH】グレナディアガーズ 馬なりサッと1F12秒3、米遠征へ弾みを
2021年9月9日 05:30 速い時計など求めてもいないし、闘志を掘り起こす併せ馬でもない。川田を背にしたグレナディアガーズはCWコースを単走で馬なりにまとめたに過ぎないのだが、ダイナミックなフォームの確認作業一つとっても発するオーラは別格だ。悠然と流した4F55秒2~1F12秒3に息をのむような圧倒感も伝わってくる。
報道陣へのコメントを任されたのは中内田厩舎の福永助手で「1週前追い切りでしっかり速い時計を出しているので、今朝は輸送も考慮した半マイルからの追い切りでジョッキーに感触を確かめてもらいました」と予定通りの調教メニューをこなしたと説明。
2歳時に朝日杯FSで世代の頂点に君臨した時はレコードタイムも話題となった。3歳になった今年は適距離重視の起用だっただけに、NHKマイルCは是が非でも欲しいタイトルではあったが、大外猛攻及ばずの3着。陣営とすればG1を一つ獲り逃した心境であっても不思議ではない。フランケル産駒の内国産で分かるようにいわゆる持ち込み馬。母もG1馬で世界的名血にノーザンファームの期待値がみてとれる。
「G1を勝っているので56キロのハンデは仕方ない。古馬相手でも好勝負を期待しています」と同助手。今季は海を渡り、米国のBCマイル(11月6日、デルマー)を目指すプランが発表されている。遠征に弾みをつけるか。レース後にはヒーローを称える「古馬撃破」の4文字が添えられていよう。