【根岸S】“1400専用機”テイエムサウスダン!地力強化で昨年13着の雪辱だ

2022年1月26日 05:30

テイエムサウスダン

 末脚に磨きをかけ、大得意の距離で重賞連勝を狙う。東京開幕週の日曜メイン「第36回根岸S」に出走するテイエムサウスダン(牡5=飯田雄)は昨年のこのレース13着。そこから交流重賞3勝を重ねた。地力を付け、追い切りでもしまいは切れるようになった。過去8勝のうちダート1400メートルで7勝の千四専用機。“光速の寄せ”で痛快にリベンジを果たす。

 藤井聡太竜王が23日、王将戦第2局を制して2連勝とした。将棋には「感想戦」という儀式がある。互いが対局を振り返り、敗者はその中で“負けて得られる”こともあるという。負けて光明が差すという点では、テイエムサウスダンの前々走(武蔵野S9着)がそれにあたる。吉村厩務員が切り出す。

 「前走の園田は武蔵野Sが生きたと思っています。ゲートでチャカチャカして、落鉄もあった。それでチークを外そうということになりました。レースで得るものもあって、9着でも悲観はしていませんでした」

 前走の兵庫GTは4角3番手から差し切りV。「“届かないかな”と思ったけど、伸びてくれましたからね」。この中間は岩田康が付きっ切りで稽古を付ける。この日もジョッキーを背に、CWコースで体を動かした。

 「2周乗ってもらいました。軽いペースで、いい汗をかいたと思います。寒い時季なので、汗をかかせたかった。思うような調教ができて、良かったです」

 一昨年11月の霜月Sは5カ月の休み明けでプラス26キロ、確かな成長が見て取れた。昨年は一気に交流重賞3勝。最近は「腰に凄く筋肉がついてきた」ことで追い切り時計に変化が生まれた。坂路のラスト1Fで12秒を切るようになった。

 「ラストはだいたい12秒台だったのが、11秒台を出せるようになった。1週前も11秒7だから、大したもの。いろいろと経験も積んで、強くなっています」

 1週前は坂路で4F53秒8~1F11秒7。シャープな脚いろを見せた。ここ2走の最終追い切りはともにラスト1Fで11秒台をマーク。前走はラスト2Fが11秒8→11秒9と超速ラップを刻んだ。8勝のうち7勝がこの距離という“千四専用機”。磨きのかかった末脚で、伸びゆく5歳馬がダート界の王将へと駆け上がる。

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