【マイラーズC】超新星ソウルラッシュ 雨切り裂く豪快末脚で4連勝!重賞初V!浜中「次へ向け期待」

2022年4月25日 05:00

大外から差し切りマイラーズCを制したソウルラッシュ。鞍上の浜中騎手はJRA通算1100勝を達成 (撮影・亀井 直樹)

 マイル界に新星が現れた。24日、阪神競馬場で行われたG2「第53回マイラーズC」はソウルラッシュが重賞初挑戦で初Vを決め、安田記念(6月5日、東京)の優先出走権を獲得。鞍上の浜中俊(33)は区切りのJRA通算1100勝を飾った。この距離で4連勝の勢い、いざG1に殴り込みをかける。

 そぼ降る雨に負けない、強烈な光だった。ソウルラッシュが大外一気の追い込み、重賞初挑戦で初Vを飾った。道中は後方3番手、直線で外へ。上がり3F34秒1。上がり2位に0秒6差を付ける、ワンランク上の末脚がさく裂した。2~4着を先行勢が占めたことを思えば、価値は大きい。昨年12月に1勝クラスを卒業したばかりの馬が4連勝でスターダムへ。これがJRA通算1100勝、破顔一笑の浜中が振り返る。

 「ゲートの一歩目でうまくスタートができなくて、想定より後ろの競馬に。直線勝負に切り替えました。4コーナーを回ってゴーサインを出したら、しっかり反応してくれました。重賞初挑戦で豪快な競馬を見せてくれた。次へ向けてさらに期待を持って挑みたい」

 昨年はノドの状態が思わしくなく、3歳夏に約4カ月のリフレッシュを挟んだ。これで状態が好転。4走前からマイルへ転じたことで、快進撃が始まった。池江厩舎はこの土日で4勝の固め勝ち。トレーナーは力強く、口を開いた。

 「こういった馬場は厳しいかなと思っていたけど、外を回って全頭をのみ込むくらいでしたからね。相当強かった。ノドは未成熟という感じで、成長を待つ形に。昨年の秋に復帰してからはノドの状態もいいですね。オーナーもそれを待ってくれましたし、全てがいい方向に出ました」

 やや重の馬場で1分33秒3の勝ちタイム、自身の持ち時計も詰めた。これでマイル戦は4戦全勝。超新星の次なるターゲットはG1だ。「安田記念に向けて、立ち上げていきたい。その間に一走する必要もないと思いますので、短期放牧に出す形になると思います」。魂の突進と名付けられた4歳馬が、果てしない未来を信じて動き出す。

 ◆ソウルラッシュ 父ルーラーシップ 母エターナルブーケ(母の父マンハッタンカフェ)18年3月28日生まれ 牡4歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・石川達絵氏 生産者・北海道日高町の下河辺牧場 戦績10戦5勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億1135万7000円。馬名の由来は魂の突進。

 【マイラーズCアラカルト】

 ☆騎手&調教師 浜中は13年グランプリボス以来2勝目。JRA重賞勝利はマーチS(メイショウハリオ)以来で今年2勝目、通算47勝目。池江師は14年ワールドエース以来2勝目。JRA重賞はオーシャンS(ジャンダルム)以来で今年2勝目、通算85勝目。

 ☆種牡馬 ルーラーシップ産駒のJRA重賞勝利は阪神スプリングJ(エイシンクリック)以来で今年2勝目、通算22勝目。

 ☆関西馬 18年サングレーザー以降、5年連続の勝利。通算成績は関西馬48勝、関東馬5勝。

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