【みやこS】ブリッツファング 坂路自己ベスト!池添好感触「凄く反応が良かった」

2022年11月3日 05:10

池添を背に坂路で追い切るブリッツファング(撮影・亀井直樹)

 日曜阪神メイン「第12回みやこS」は3歳馬が熱い。ブリッツファングが反撃ムード。坂路で自己ベスト、つきっきりで稽古をつける池添も好感触だった。大久保厩舎は同じ3歳馬ハピとの2頭出し。新生誕生の瞬間に胸が高鳴る。

 かわいい子には旅をさせよという。ブリッツファングは前走が金沢に遠征、白山大賞典で5着。古馬との初対戦でトリッキーな地方のコース。勝負どころで前に促される形、思うようなレース運びができなかった。大久保師は「前走は今までのレースの中で一番苦労しました。小回りに距離、金沢の砂もフィットしなかったですね。砂をかぶって、外に逃げる形の追走になりました」と振り返る。慣れない初舞台、度外視してもいい結果だったか。

 この中間は池添が3週連続で追い切りに騎乗、意欲的に攻めをこなす。最終追いは坂路自己ベストの4F51秒6。内ラチ沿いをスイスイと駆け上がり、ラスト1Fも12秒1ときっちりまとめた。鞍上はこの数字通りの好感触を告げた。

 「凄く反応が良かったですね。しまいも無理せず、この時計が出ましたから。フットワークも良かったですし、いい時の動きに戻ってきていると思います。砂を嫌がるところがあるので、そのあたりは頭に入れてレースをしたいですね」。

 この舞台では1勝クラスVの実績があり、その後に園田で兵庫チャンピオンシップを制した。ジャパンダートダービーでは僚馬のハピにも先着。地力は十分に秘めている。叩き2走目で実績のある1800メートル。変わる下地が整った。トレーナーは「追い切りはシャープな動きだったし、とても良かったですね。前走は休み明け。馬体の張りが良くなっていますし、上積みもあると思います。自分のリズムを守って、いいレースができれば」と前を向く。

 大久保厩舎はダートの看板ホース・チュウワウィザードが先月に引退したばかり。移りゆく紅葉の季節に、ニューヒーロー誕生の希望を見いだす。大久保厩舎“2本の矢”が混戦ダート界に新たな灯をともす。

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2022年11月3日のニュース