【香港ヴァーズ】(9)ウインマリリン 完全復調、陣営「トレセンにいる時より状態は上がっている」

2022年12月11日 05:20

コースを周回するウインマリリン(HKJC提供)

 香港の地で充実ぶりが際立つのがウインマリリンだ。連日、同厩舎のシュネルマイスターと共に行動。土曜朝も同時にオールウェザーコースに現れると、軽やかなフットワークで脚を伸ばした。矢嶋助手は「シュネルがいるので助けられている部分は大きいですね。ご飯をよく食べてくれるし、トレセンにいる時より状態は上がっていると思います」と明るい。

 状態面の良さが近走は結果に直結している。2走前・札幌記念はジャックドール、パンサラッサの強敵2騎に次ぐ3着。ジェラルディーナが豪快に差した前走・エリザベス女王杯も完全な差し決着を唯一、好位から2着に粘り込んだ。同助手は「昨年のオールカマー(1着)が絶好調だった。その後は一時期調子を崩してしまいましたが、だいぶ近い状態に戻っています」と復調をアピールした。

 今回は久々の2400メートル。同レース2勝のグローリーヴェイズにスタミナ豊富な欧州勢とライバルたちは手ごわい。それでも手塚師は「日経賞で2500メートルを勝っているし、オークス(2400メートル)で2着に頑張ってくれた。距離は心配していない」と自信ありげ。展開についても「フロントランナーがいるのでレースはしやすい。スタートも速いので無理せずいいポジションを取れそう」と前向きな言葉を並べた。

 “ウインの香港”といえば19年クイーンエリザベス2世C、香港Cを制したウインブライト。偉大な先輩もG1初制覇がこの地だった。香港で怖い「赤・黒縦縞(じま)」の勝負服が、今年も歓喜のゴールへと駆ける。

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