【香港C】(9)レイパパレ 昨年経験生かして間隔空け充実

2022年12月11日 05:20

スクーリングを行うレイパパレ(HKJC提供)

 感動の復活Vへ、準備は整った。昨年6着に続く参戦のレイパパレは20年1月デビューから無傷の6連勝で21年大阪杯を制覇。20年3冠コントレイル(3着)、G16勝グランアレグリア(4着)を下し、一気に中距離界の頂点まで駆け上がった。だが、宝塚記念3着で初黒星。以後は勝ち星から遠ざかっている。

 昨年の香港Cは初の海外遠征で環境への対応に苦しんだ。担当の小川陽助手は「間隔も詰まっていて(精神面が)イライラしていた。カイ食いも細かった」と振り返る。昨年はレース間隔がエリザベス女王杯6着から約1カ月だったのに対して、今年は毎日王冠4着から約2カ月とゆったり間隔を取った。その効果は目に見えて表れている。「2年目ということで今年は毛ヅヤが凄くいい。カイ食いも良く、落ち着いていて、それが馬体の充実にもつながっている」と出来の良さを強調した。

 8日の最終追いは新コンビ・モレイラを背に芝コースで単走追い。全身を使った躍動感あふれるフォーム。4F49秒0~2F22秒9を馬なりで刻んだ。モレイラは「リズム良く、スムーズな走りでとても満足しています。レース当日が楽しみです」と確かな手応えをつかんでいる。

 レース前日の土曜朝はオールウェザーで4F59秒8~2F28秒0を計時。入念に体をほぐし、厩舎に戻った。小川陽助手は「いい状態を保っている」と納得の笑み。やれることはやった。昨年とは体の中身、メンタル面がまるで違う。かつて怪物と呼ばれた5歳牝馬がシャティンで輝きを取り戻す。

特集

2022年12月11日のニュース