【金鯱賞】プログノーシス 待望の重賞初勝利 川田で5戦5勝 大阪杯優先出走権をゲット

2023年3月13日 05:22

<中京11R・金鯱賞>金鯱賞を制した川田(左)とプログノーシス(撮影・椎名 航)

 中京の「第59回金鯱賞」はプログノーシスが差し切り、大阪杯(4月2日、阪神)優先出走権をゲットした。

 大外から一気に前をのみ込んだ。4コーナーを9番手で回ったプログノーシスが直線、勢い良く伸びてくる。1頭、また1頭とかわして最後は内ラチ沿いで粘るフェーングロッテンを捉え、3/4馬身差。重賞初制覇のゴールに飛び込んだ。

 レース後、引き揚げてきた川田は勝利騎手インタビューを前に大きく深呼吸。息を整える姿が死闘を物語っていた。「勝ち切ることができて何よりです」。自身が騎乗して5戦5勝。短い言葉の中に、この一戦への思いが込められていた。

 スタートで2馬身のビハインド。スムーズさを欠いた中で1角を迎えた。大外12番枠もあって前に壁をつくれず行きたがるシーン。エキサイトする相棒を懸命になだめた。「1角(の入り)があまりいい形ではなかった分、スイッチが入ってしまいました」と振り返る。終始、苦しい状況の中、直線で鞍上が鼓舞するとトップギアに切り替え、グンと加速。「馬場も緩く、より乾いたパンパン(の馬場)の方がいい。それでも前に出ることができた」。上がり最速3F33秒9の脚を繰り出した。

 一昨年の毎日杯はシャフリヤール、グレートマジシャンといった世代のトップクラスに続く3着。早い段階で能力の片りんを示していながら、出走すると反動が出やすく有力候補に挙げられながらも右トモの疲れが抜け切らず回避した昨年6月のエプソムCのように順調さを欠く時期もあった。それでも焦らず時間をかけ、素質が開花。「最初からポテンシャルが高かったし、安定して力を出せるようになってきました」と成長を口にし、中内田師も「ようやく重賞を獲れましたね」とタイトル奪取の喜びをかみしめた。

 この勝利で大阪杯の優先出走権を獲得。今後について中内田師は「状態を見てから」とした上で「もうひとつ上のクラスで戦わせてみたい」と思い描く。ここが新たなスタート地点。大舞台を目指し、次の一歩を踏み出す。

 プログノーシス 父ディープインパクト 母ヴェルダ(母の父オブザーヴァトリー)18年5月15日生まれ 牡5歳 栗東・中内田厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績8戦5勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億4062万1000円 馬名の由来は予知(ギリシャ語)。

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