【高松宮記念】上昇トウシンマカオ!4馬身突き抜けた 鮫島駿「さらに一段階上がった」

2023年3月23日 05:30

併せで追い切るトウシンマカオ(左)(撮影・村上大輔)

 【G1ドキュメント・美浦=22日】22日の朝はWBC決勝戦と調教時間が丸かぶり。浜田は試合の状況が気になりつつも、いつも通り淡々と行われる調教に目を凝らす。最終追いに向かうトウシンマカオの背には2週続けて栗東から駆けつけた鮫島駿の姿があった。Wコースでメイショウホオズキ(5歳1勝クラス)と併せ馬。残り4Fから14秒4→13秒3→12秒1→11秒2。尻上がりの加速ラップを刻み、内から楽々と4馬身突き抜けた。

 「レース週の調教には騎乗したことがなかったので、僕から“乗せてほしい”とリクエストした。道中の行きっぷりが良く、手前(軸脚)の替え方もスムーズ。前進気勢があって馬が自分からしっかり動いていく感じ。先週と比べてさらに一段階上がったと思う」。鞍上は着実な上昇カーブを描く相棒を称えた。

 前走のシルクロードSは4着止まり。「内が有利な馬場で大外(15番)枠。難しいレースになると覚悟していた」。そう振り返った鮫島駿だが収穫もあった。「本番と同じ舞台なので無駄なレースにはしたくなかった。折り合いやコーナリングなどを確認。着順は悪かったけど、やりたいことはできた。今回に生かせると思う」と胸を張る。

 昨年は世代の近い坂井、石川、荻野極が次々とG1初制覇。「1つ上の先輩や下の後輩がG1を勝ったのは刺激になった」と話す。その上で「勝たないと評価されない世界。僕はG1ジョッキーになりたいというよりはマカオと勝ちたい。素晴らしい馬と素晴らしい走りを見せたい」。穏やかな口調に強い決意をにじませた鮫島駿。相棒への揺るぎない信頼が感じられた。

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2023年3月23日のニュース