【安田記念】ソングラインの勢いに逆らえない ベストの東京マイルでG1連勝&連覇へ

2023年5月29日 05:30

<安田記念1週前追い切り>追い切りを終え、引き揚げるソングライン(撮影・河野 光希)

 春の5週連続東京G1もフィナーレ。今週は最強マイラー決定戦「第73回安田記念」が行われる。G1優勝馬10頭が名を連ねる超豪華版。前年優勝馬ソングラインが、前走ヴィクトリアマイル制覇でさらに勢いをつけて再登場。3歳時にNHKマイルCを制したシュネルマイスターがマイラーズC優勝で健在をアピールすれば、白毛のアイドル馬ソダシ、NHKマイルCを制した3歳馬シャンパンカラーの参戦も注目の的。見どころ満載の好カードだ。

 G1優勝馬が実に10頭。中でも前年優勝馬ソングラインを、まずは主役に挙げなければなるまい。海外遠征帰りの前走ヴィクトリアマイルが強烈だった。中団追走から内寄りを一気差し。優勝を手中に収めたかに見えたソダシを差し切った。思えば、昨年の安田記念は上がり3F32秒9の瞬発力でシュネルマイスター、サリオスなど強力牡馬を撃破してG1初制覇。東京マイルは【4・1・0・1】のベスト舞台。昨年以上の強力メンバーだが、自身3度目のG1制覇へ視界は良好だ。

 昨年2着馬シュネルマイスターも完全に復調してきた。前走・マイラーズCは“新装京都”で後方から一気差し。3歳秋の毎日王冠以来、約1年半ぶりの白星で健在をアピールした。こちらも東京マイルはNHKマイルCでG1初制覇を飾った思い出のコース。古馬マイル王の称号は目前だ。

 ジャックドールは前走・大阪杯で念願のG1初V。名手・武豊を背に鮮やかな逃走劇だった。これまで全14戦が2000メートル戦。最大のポイントは初となるマイル制圧だろう。今の充実なら、それも突破できる底力は備わっている。

 もちろん、白毛のアイドル馬ソダシもマイルGIには欠かせない存在。前走ヴィクトリアマイルは頭差惜敗だったが、改めて存在感を示した。これまでのG13勝は阪神JF、桜花賞、昨春のヴィクトリアマイルと全て芝マイル。4年連続、4度目のJRA・G1制覇の期待も高まる。

 NHKマイルCを制した3歳馬シャンパンカラーの参戦も注目の的。11年リアルインパクト以来、12年ぶりの3歳制覇も夢ではない。京王杯SCで重賞初制覇を飾ったレッドモンレーヴ、昨秋マイルCS覇者セリフォスなど優勝候補は目白押し。目が離せない春の東京G1最終戦だ。

《戸崎「一段階上がった」》
 G1昇格後では史上3頭目の安田記念連覇を狙うソングラインは、25日に戸崎が騎乗して1週前追い。Wコース併せ馬で5F68秒0~1F11秒2をマークして半馬身先着した。戸崎は「しっかりやるという指示で最後は気合をつける形。また一段階上がって、覇気もある。前走との間隔が詰まっているが、心配する必要はなかった」と好感触を得ている。

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