師匠・伊藤正徳元調教師の命日に勝利誓う深山師「いい報告ができるような競馬を」
2023年8月16日 05:10 【東西ドキュメント・美浦=15日】厩舎人にはそれぞれに特別な日がある。「日曜(20日)は先生の命日か」。深山師は管理馬の動きを調教スタンドで見届けながら独りごちた。トレセンに入ってから調教師試験に合格するまで師事した伊藤正徳元調教師の4回目の命日。くしくも、その日に出走予定のマイファミリー(牡2=新潟2R)とワックスフラワー(牝3=札幌10R)は師匠と親交があったミルファームの所有馬だ。梅崎は2頭の感触を尋ねた。「マイファミリーはギアが上がるのに時間がかかるが、2歳未勝利では力上位。ワックスフラワーは放牧を挟んで元気いっぱい。伊藤先生にいい報告ができるような競馬をしたいです」。
伊藤正徳氏は厳しい師匠だった。「若い頃、飲み過ぎて朝の調教に出遅れ、大目玉を食らいました。だらしない面を叱ってもらえたから今があります」。深山厩舎のスタッフの多くもかつて伊藤氏の厳しい指導を受けた。「仕事に甘えがない頼もしいスタッフも先生が残してくれました」。師匠から受けた大恩に報いる特別な日がやって来る。