【札幌記念】プログノーシスに清山助手あり!Vで飛躍の秋へ「余裕が出てきました」

2023年8月18日 05:30

清山康成助手とプログノーシス(本人提供)

 G1並みの豪華メンバーがそろうサマー2000シリーズ第4戦「第59回札幌記念」は17日、出走馬が確定。春の香港遠征後、英気を養ったプログノーシスが始動する。調教役を務める清山康成助手(34)の思いに迫った。

 異国に身を置き、ひと皮むけた。プログノーシスは春に金鯱賞で重賞初制覇を飾ってから、初の海外遠征となった香港クイーンエリザベス2世Cで2着。調教役の清山康成助手にとっても初遠征ながら、国内外の強豪と渡り合い、人馬ともに貴重な経験になった。「初めてで硬くなってしまったけど馬の方がドシッとしていて、僕が指示したことにちゃんと従おうとしてくれました」。レースは7頭立ての最後方から直線は内へ。目を引く末脚で追い上げ、前にいたのは勝ち馬ロマンチックウォリアーだけ。「めちゃくちゃ悔しかったですね」と唇をかむ。勝負どころで外に張る面があったことにも触れ「ある程度はこちらの調教で軽減できることなので、先生(中内田師)とも話してやってきました」と反省を忘れなかった。

 デビューは当時3歳の21年3月。清山助手は「キャンターや追い切りをした時にエネルギーが伝わるというか、走るフォームやバランスが良かったです」と早くから素質を感じていた。ただ、体質が弱く「硬さが出やすかったんです。レースで一生懸命走り過ぎて、その後のダメージが大きく、なかなか無理をさせられなかった」と振り返る。

 清山助手にとってプログノーシスとの時間がホースマンとしての成長につながった。「香港にも行かせてもらいましたしね。周りの皆さんから、いい馬に乗れって言われるんですが、その通りだなと。いい馬の背中を感覚として感じられて引き出しが増えました」

 香港から帰国後は検疫と放牧を挟み、栗東で乗り込んでから10日に函館入り。態勢は整いつつある。「以前は自分のことでいっぱいいっぱいになる馬だったけど、そういうのがなくなって余裕が出てきました」と心身の充実ぶりに目を細めた。鞍上はこの馬と5戦5勝の川田。「安心して任せられますし、川田さんからも安心して任せてもらえるように」と使命感を口にする。本格化し、さらなる飛躍を期す相棒を支えていく。

 ◇清山 康成(きよやま・やすなり)1988年(昭63)12月28日生まれ、滋賀県出身の34歳。栗東高の馬術部でインターハイや国体に出場し、卒業後は京都府の宇治田原優駿ステーブルや滋賀県の島上牧場での牧場勤務を経て17年に栗東・中内田厩舎へ。現在は1頭の持ち乗り調教助手。父・功一さんは清水久厩舎の調教助手。

特集

2023年8月18日のニュース