「第61回愛知杯」が13日、小倉競馬場で行われ、1番人気ミッキーゴージャスが中団から早め進出で押し切り、3連勝で初タイトル獲得。ミッキーロケット産駒は重賞初制覇となった。

　ミッキーゴージャスが道中10番手から向正面で一気に動く。鞍上の川田に一切の迷いはなかった。ぐんぐん前との差を詰めて、直線早め先頭に立つと外から迫った2着馬を半馬身差でしのいでVゴール。定年間近の安田隆師は川田との師弟タッグで重賞制覇を飾った。川田は「師匠とともに獲れる最後の重賞チャンスだったので決められたことをありがたく思います。勝ち切ることが大事だったので内容より必ず勝てる競馬を、というところでした。（安田隆）先生とともに重賞を勝つことができたのが僕にとって大きいことですし、うれしく思います」と喜びを口にした。

　ウイナーズサークルではファンから「おめでとう」と祝福の声が飛び交う。安田隆師は「直線はドキドキした。まだ引退ではないが、初めての弟子が花を添えてくれてうれしい」と笑みを浮かべる。本来なら来月末で定年だが誕生日が3月5日のため、特例で3月3日の開催まで出走が可能。指揮官は「まだまだ出走しますよ」と意欲を示した。

　ミッキーゴージャスの母ミッキークイーンは15年オークスと秋華賞を勝利。4歳を迎え、良血が軌道に乗った。「以前は貧弱な体つきだったが、そのあたりが解消してきた。これからもっと良くなると思う」と期待を込めた。この後は放牧へ。解散後、他厩舎で引き継がれる愛馬の成長を見守っていく。　

　◆ミッキーゴージャス　父ミッキーロケット　母ミッキークイーン（母の父ディープインパクト）20年4月3日生まれ　牝4歳　栗東・安田隆厩舎所属　馬主・野田みづき氏　生産者・北海道安平町のノーザンファーム　戦績7戦5勝（重賞初勝利）　総獲得賞金8787万円。馬名の由来は冠名＋豪華な。