【ファルコンS】ダノンマッキンリー豪脚V!北村友3年ぶりJRA重賞制覇

2024年3月17日 05:18

ゴール前で抜け出し勝利するダノンマッキンリー(撮影・亀井直樹) 

 3歳重賞「第38回ファルコンS」が16日、中京競馬場で行われ、7番人気ダノンマッキンリーが後方待機から上がり3F最速の脚で差し切り、重賞初制覇を飾った。落馬負傷による1年1カ月の休養を経て22年6月11日に復帰した北村友一(37)は初コンビの相棒を勝利に導き、21年阪急杯(レシステンシア)以来、3年ぶりのJRA重賞制覇となった。

 大外ズドン。道中14番手から末勝負に徹した8枠15番ダノンマッキンリーが直線、鞍上の北村友の鼓舞に応え、馬群の外から次々と前をかわす。残り1Fで左ムチを1発、2発。メンバー最速の上がり3F33秒6で逃げ粘るオーキッドロマンスを捉えて、重賞初Vのゴールへ飛び込んだ。北村友は「調教に乗って難しい馬だと感じていましたが、レースではうまく折り合って、しっかり力を出し切ってくれた」と胸を張った。

 昨年、デビュー2連勝で挑んだ朝日杯FSは3番人気に支持されたが折り合いを欠いて8着に敗れ、続くクロッカスSも同じ内容で5着。気性面の心配がつきまとったが伸び盛りの3歳。少しずつ大人になっている。藤原師は「まだ成長段階で、前走からも短い期間だったけど精神面の成長は感じていた」と手応えを持って臨んだ。かつて管理したミスターメロディは18年ファルコンSを制し、続くNHKマイルでは4着と健闘。翌年の高松宮記念でG1初制覇を飾った。

 アイルランド産の母ホームカミングクイーンは12年英1000ギニー覇者で、伯父ディラントーマスは07年キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、凱旋門賞を含むG1を6勝した名馬。半姉シェイルも20年モイグレアスタッドS(アイルランド)でのG1勝ちがある。その血統背景を評価され、22年セレクトセール1歳では2億4200万円(税込み)の値をつけた。伸びしろは十分。指揮官は「賞金を加算できたのでNHKマイルC(5月5日、東京)に向かうかオーナーと相談して決める」とG1舞台を見据える。世界的な超良血ファミリーから新たな重賞ウイナーが誕生した。

 ◆ダノンマッキンリー 父モーリス 母ホームカミングクイーン(母の父ホーリーローマンエンペラー)21年4月7日生まれ 牡3歳 栗東・藤原厩舎所属 馬主・ダノックス 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績5戦3勝(重賞初制覇) 総獲得賞金6168万4000円 馬名は冠名+アメリカの山の名。

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