【オークス】スウィープフィート絶妙!武豊28年ぶりオークスVへ「チャンスのある1頭」
2024年5月16日 05:28 牝馬クラシック第2弾「第85回オークス」出走予定馬が15日、東西トレセンで追い切った。桜花賞4着スウィープフィートは栗東坂路で厩舎スタッフを背に素軽い脚さばき。絶妙なサジ加減で好仕上がりを印象づけた。93年ベガ、95年ダンスパートナー、96年エアグルーヴ以来、28年ぶり4度目のオークス制覇が懸かる武豊とのコンビで逆転1冠を期す。
桜の鋭い末脚、血統背景を見れば一撃さく裂があって不思議じゃない。
桜花賞4着のスウィープフィートの最終追いは栗東坂路で単走。助手が騎乗しシャドーロールがリズム良く上下する。手応え十分のまま、フィニッシュして、4F51秒9~1F12秒1。1週前の8日に4F52秒5~1F12秒2と、そこそこ攻めているので、少し速い時計になった印象はあるが、攻め過ぎず緩過ぎず、いいサジ加減で仕上がった。管理する庄野師も状態に関しては自信ありの表情だ。
「先週、しっかり併せ馬でやりスイッチが入って、ぐんと上向いてきた。(今朝は)いっぱいいっぱいにならないように馬なりから強め。時計的には速くなったけどいい追い切りができました」
ここまではシナリオ通りに進んでいる。あとは初めての左回りと長距離輸送。これについても同師は「不安なところはありますが、楽しみもある」と気にするほどでもない。初距離についても「(桜花賞の)脚を使えれば…」とひそかな胸の内を明かした。
桜花賞は勝ち馬ステレンボッシュからコンマ2秒差の4着だが、直線でコースを探すロスがありながらの内容。タラレバになるが、内めのコースが空いていれば、勝ち馬といい勝負になっていたはず。鞍上の武豊はレース後「これでオークスは楽しみになった」と言うほど。その理由は直線で「内めのコースを狙っていたけど、空かずに外に。そこからはいい末脚でした」。続けて「この距離でも折り合いさえつけば問題ない。(桜花賞レース直後に)オークスに行きましょうと伝えたほど。ただ、マイルでも少し掛かるのでそのへんですね」と課題も付け加えた。
勝利に導くにはまず折り合い、じっと直線まで我慢できるかどうかに尽きる。武豊は「東京の直線はいいし、血統的な楽しみもある。チャンスのある1頭です」。祖母にはG1・3勝(04年秋華賞、05年宝塚記念、エリザベス女王杯)のスイープトウショウ。ここで血が騒げば樫のVロードが、きっちり見えてくる。