【日本ダービー】(1)サンライズアース 最多5勝の最強枠!連対率&複勝率全てトップ

2024年5月24日 05:23

サンライズアース

 木曜午後2時の投票所はダービー独特の緊張感が漂った。どの陣営も喉から手が出るほど欲しい絶好の最内枠は伏兵サンライズアースが手にしたが、金折助手は開口一番「うわっ、最内枠か…」と意外にもため息。「大跳びだから内で脚をためて、というタイプではない。中団より後ろよりでは厳しいと思うので道中で外に出してもらい、早めにスパートをかけてくれれば。鞍上にうまく乗ってもらうしかない」と新コンビのダービージョッキー池添(11年オルフェーヴルで勝利)に託す。

 それでも1枠1番はフルゲート18頭になった92年以降、馬番別で最多5勝を挙げる。【5・3・2・21】で勝率16・1%、連対率25・8%、複勝率32・3%と全ての数字においてトップだ。19年はロジャーバローズが12番人気の低評価を覆す激走V。それ以降、勝ち星こそないが20年はサトノインプレッサが9番人気4着、21年はエフフォーリアが1番人気2着、昨年はベラジオオペラが9番人気4着で見せ場をつくった。

 無敗で挑んだ前走の皐月賞は道中11番手で折り合ったが4角で大きな不利があり、不完全燃焼の12着。度外視できる。振り返ると2走前のすみれSでは4日の京都新聞杯で重賞制覇を飾ったジューンテイク(2着)を完封したのだから同馬も重賞級のポテンシャルは証明済み。「元々、皐月賞よりダービーを狙っていました。久々の前走を使って落ち着きが出てきたし、今回の方が(操縦性の面で)レースがしやすい」とメンタル面の安定を強調した。

 04年キングカメハメハ、17年レイデオロに続く史上初の父子3代ダービー制覇が懸かる。いとこに13&14年ヴィクトリアマイルを連覇したヴィルシーナや16年秋華賞、17年ドバイターフを制したヴィブロス、同舞台の17年ジャパンCを制したシュヴァルグランなどがいる良血。東京初遠征も血統背景から、こなせる下地は十分ある。「化け物と思えるくらいスタミナがあるし、距離が延びるのは大歓迎。理想のスタミナ勝負になれば」と期待を膨らませた。当初はミスタージーティーと2分の1で抽選対象だったが賞金上位のサトノエピックが東京ダービーに矛先を向けたため、抽選なしでゲートイン。大一番で枠も運も味方につけた。前走の初黒星で一気に評価を落としたが侮れない存在だ。

 《序盤から出さず》サンライズアースは最内1枠1番に決まった。金折助手は「序盤から出しては行かないと思うし、うまく立ち回ってくれれば」と思い描く。木曜朝は運動でサッと汗を流し、厩舎に戻った。500キロを優に超える馬体は迫力満点。「相変わらず元気いっぱいで状態は良さそう。大跳びなので舞台はいいと思う」と条件替わりを歓迎した。

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