【函館スプリントS】アサカラキング 軽々と猛時計!燃える斎藤新「勝ち切りたい」

2024年6月6日 05:30

函館芝コースで同厩舎のタイセイアーサー(手前)と併せて追い切ったアサカラキング(奥)(撮影・千葉茂)

 北海道シリーズの開幕を告げるサマースプリントシリーズ第1戦「第31回函館スプリントS」の最終追いが5日に行われた。函館では充実著しい4歳アサカラキングが芝コースで猛時計をマーク。短距離重賞でも引けを取らないスピードを見せ、万全をアピールした。鞍上の斎藤新(23)は父・誠師(53)とのタッグで初の父子重賞制覇を狙う。

 寒さ残る朝8時30分。緑生い茂る函館芝コースから力強い蹄音が響く。極上の最終リハ。披露したのは初の重賞王を狙うアサカラキングだ。7馬身前のタイセイアーサー(6歳1勝クラス)を目標に序盤はリズム重視の走り。3角過ぎから楽な手応えのまま急加速すると、直線入り口では一気に僚馬をのみ込みそうな勢いだ。内から並びかけ、最後で軽く仕掛けられるとラスト1Fは11秒0。余力十分に1馬身先着した。

 5日の1番時計となる5F64秒4。美浦Wコースで5F65秒4~1F10秒9をマークした1週前追いに続く猛稽古に、またがった斎藤も「今回は重賞。かわいがり過ぎてもダメだと思っていたのである程度負荷をかけたけど、楽に反応していたし、しまいもしっかり伸びてくれた」と好仕上がりを疑わない。昨夏5着に敗れた北斗特別以来の洋芝にも「今日の感触だったら全く問題ない」と手応えをつかんでいた。

 マイルに距離を縮めた5走前から4勝2着1回と覚醒。前走モルガナイトSは初のスプリント戦でも戸惑うことなく、これまで同様ハナを奪い2着に2馬身差をつける価値ある勝利だった。鞍上も「徐々にシフトチェンジしていく中で、スタートやペースにうまく対応してくれている」と成長を実感。逃げにはこだわらないとしながらも「スタートしてからの1歩目は遅いけど2、3歩目が速い。ここも楽に行ける可能性は高い」と相棒のスピードに絶対的な自信を持っている。

 秋の大目標スプリンターズSを目指す上で落とせない一戦。斎藤にとっては父・誠師との“父子V”も懸かっている。過去最高着順は昨年エルムS、今年の阪急杯の2着。三度目の正直へ燃えないわけがない。「もう2着はいらない。“ここしかないな”という絶好の条件でしっかり勝ち切りたい」。人馬ともに大きな一歩を踏み出す準備は整った。

 《キズナ産駒好調》今年はキズナ産駒が絶好調だ。ジャスティンミラノが皐月賞を制しダービー2着。ライトバックは桜花賞&オークスで3着など、産駒の重賞成績は【7・6・4・58】。そのうち5番人気以内だと【6・5・2・16】と信頼度激増。上位人気が確実視されるアサカラキングも好走間違いなし!?

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