リバティアイランドに同厩プログノーシスの“敵討ち”の期待
2024年12月6日 05:25【競馬人生劇場・平松さとし】
今週末、香港で香港国際競走が行われる。1200メートルから2400メートルまでの4つのカテゴリーに、今年もアイルランドのA・オブライエン調教師や英国のW・ハガス調教師、フランスのA・ファーブル調教師ら世界中の伯楽が管理馬を送り込む。そして、日本馬も9頭が現地入りし、調整されている。
私も週の頭から香港入りし、毎朝、取材を続けている。そんな中、現地関係者から逆取材されるのが香港ヴァーズに出走するステレンボッシュ(美浦・国枝栄厩舎)や香港マイルのジャンタルマンタル(栗東・高野友和厩舎)、そして最も注目度が高いと思われたのが香港カップに出るリバティアイランド(栗東・中内田充正厩舎)だ。
昨年の3冠牝馬は前走の天皇賞・秋でまさかの13着。中内田調教師は敗因を次のように語った。
「ケガもあって休み明けだった分、少し乗り足りなかったかもしれず、最後に息切れしてしまいました」
そして、現状に関しては次のように続けた。
「1度使われて状態は確実に良くなっています。海外への輸送も春のドバイで経験して、それなりに走れていた(ドバイシーマクラシック3着)ので心配はしていません」
実際、現地4日の朝には決戦の地となるシャティン競馬場の芝コースで川田将雅騎手を乗せて軽快な動きを披露してみせた。
同馬が出走する香港カップには現在香港最強といって過言ではないロマンチックウォリアーも出走する。春には安田記念を勝ったこの馬は中内田厩舎のプログノーシスを3度にわたって破っている。果たして馬を変えての雪辱がなるか!?期待したいところだが、指揮官は「まずは無事に走ってくれれば…」と続けた。
今回も香港スプリントに出走を予定していた米国のノーボールズが現地入り後、熱発。「感染症の疑いがある」との診断で取り消しを余儀なくされた。リバティアイランドに限らず全ての馬たちが、まずは無事に走れることを願いたい。 (フリーライター)