【皐月賞】マスカレードボール 僚馬2頭を軽やかに圧倒! 坂路馬なり12秒2 手塚久師「合格」

2025年4月17日 05:29

嶋田を背に坂路を3頭併せで追い切るマスカレードボール(右)

 クラシック第1弾「第85回皐月賞」の最終追い切りが16日、東西トレセンで行われた。共同通信杯で重賞初制覇を飾ったマスカレードボールは好反応を披露し、3頭併せで最先着。23年皐月賞馬ソールオリエンスと同じ横山武&手塚久師の強力タッグが鬼門・中山克服で2年前の“再現”を狙う。栗東ではデビューから3連勝中のエリキングが骨折明けの不安どころか、進化をアピール。2歳王者クロワデュノールとの無敗対決に向けて態勢は整った。

 マスカレードボールは快勝した前走・共同通信杯を踏襲して坂路で最終リハを行った。嶋田(レースは横山武)を背に3頭併せ。残り1Fから僚馬2頭を圧倒し、馬なりで4F53秒1~1F12秒2をマークした。抜群の反応と伸びで最先着。動きを見届けた手塚久師は「先週、Wコースでこの子なりに強い負荷をかけたので、前走時と比較したいということもあって坂路でやった。左側にヨレるような顔の向きだったが、軽やかに走れていた。最終追い切りとしては合格です」と笑顔で切り出した。

 11着に終わった昨年末のホープフルSから一転、今年初戦の共同通信杯では世代屈指の力を誇示した。好位から楽に抜け出し、レースレコードタイの1分46秒0。指揮官は「改めて走る馬だと思った」と能力を再認識したという。

 新コンビの横山武は2週前に坂路、先週はWコースで追い切りに騎乗。「坂路の2週前はあまりいい感触ではなかった。先週は広いコースがいいのか状態も上がってきて、1周半でゆったり行けたこともあり断然良くなっていました」と広いコースへの適性を明かした。その上で「正直、中山は合わないのかな…と思います」と小回りの部類に入る中山攻略を鍵に挙げた。

 15年皐月賞&ダービーを制した父ドゥラメンテの最終世代。父は4角で外にヨレながら勝ち切った。粗削りな面と爆発力は息子も継承している。23年皐月賞馬ソールオリエンスと同じ横山武&手塚久師のタッグ。鞍上は「メンタルをうまく持っていくことが大事なので手塚先生と作戦を練れたらと思う。2年前は同じ社台レースホースの勝負服で勝たせていただいている。相性はいいと思う。同じ景色を見られたら…と思います」と力を込める。一方の師は「勝った時は位置を取って、流れに乗った競馬。スタートは出てくれる子なのでスムーズに運べれば…。ソールオリエンスの時は馬場(重馬場)とか不利を乗り越えて勝ったので」と鬼門コース制圧を祈っていた。

特集

2025年4月17日のニュース