【天皇賞・春】海外で覚醒!ビザンチンドリーム CWでしまい重点ラスト1F11秒3

2025年5月1日 05:23

CWコースで追い切るビザンチンドリーム(撮影・亀井直樹)

 サウジアラビアのレッドシーターフハンデキャップで海外重賞Vのビザンチンドリームも覚醒の感。栗東CWコースで力強い動きを見せた。

 金色に輝く栗毛の馬体を弾ませた。ビザンチンドリームは3週続けて中井(レースはシュタルケ)を背にハロー(馬場整地)直後のCWコースへ。3200メートルを意識した最終追い。道中はうまくためが利き、4F標識あたりからスピードを上げていく。直線でギアが切り替わると重心の低いフォームでグンと加速。しまい重点でラスト1F11秒3(6F87秒1)とシャープな伸びを見せた。動きを見守った担当・久保助手は「今朝は折り合い重視。元々、単走だとそんなに動かないけど今朝は重心が沈んで、いい反応。動きは良かったと思います」と納得の表情を浮かべた。

 今季はAJC杯6着で休み明けを叩いてサウジアラビアへ。海外初遠征で初物尽くしの環境の中、レッドシーターフハンデキャップはハンデ60キロを背負いながら後方待機からロングスパートで突き抜け、昨年きさらぎ賞以来の重賞2勝目を挙げた。

 久保助手は「状態も良かったけど走りやすそうにしていたし、芝やコース形態が合ったんだと思います」と振り返る。帰国後は検疫を経て栗東近郊のノーザンファームしがらきに放牧。英気を養って先月8日に帰厩し、順調に稽古を積み重ねた。「体重(AJC杯=460キロ)はそんなに変わっていないけど見た目に(馬体が)しっかりしてきた。心身ともに充実しています」と力を込める。

 昨年はクラシック3冠皆勤を果たした。皐月賞13着、ダービー17着に敗れたが菊花賞はメンバー最速の上がり3Fをマークして5着。道中は後方で折り合いをつけ、持ち前の末脚をフルに引き出した。当時の鞍上で再コンビとなるシュタルケは先週フローラSで7番人気カムニャックを重賞Vに導いたばかり。久保助手は「菊花賞も折り合いがついていましたから。何も不安はないですね」とドイツの名手に信頼を寄せる。異国を経験し、ひと皮むけた長距離砲が走り慣れた京都外回りでG1を獲りにいく。

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2025年5月1日のニュース