【ラジオNIKKEI賞】舟山瑠泉&レーヴブリリアント ルーキー重賞騎乗一番乗り「攻めていく」
2025年6月27日 05:30 ルーキー重賞一番乗りだ!今年3月にデビューした舟山瑠泉(18)が、所属する田中博厩舎の管理馬レーヴブリリアントでラジオNIKKEI賞に参戦。同期7人の中で初の重賞騎乗となる。自身の初勝利を飾ったメモリアルホースで、史上6人目のJRA重賞初騎乗Vを目指す。同馬は美浦で木曜追いを敢行。併せ馬でしっかり負荷をかけ態勢を整えた。
ルーキーに絶好のチャンスが巡ってきた。舟山が夏の福島開幕を告げる名物G3で重賞初挑戦。大一番を前に「こんなに早く騎乗のチャンスをもらえるとは思っていなかった。乗れると分かった時はうれしかったです」。18歳の若武者はあどけない笑顔で率直な思いを口にした。
コンビを組むレーヴブリリアントは3月8日の中山7Rで記念すべき“プロ1勝目”を飾った思い入れのある馬。まだ折り合い面に難しさを残す相棒について「調教でも1回スイッチが入ってしまうとガーッと走り出しちゃうところがある」。課題をしっかりと把握した上で「この子のリズムで走らせてあげて、ある程度(前を)射程圏に入れれば最後は脚を使ってくれる。エネルギーを消耗させずにどこで脚を使うかが大事かなと思っています」と長所に合わせた騎乗を思い描く。
現在、滞在中の函館では2週続けて勝利を挙げるなど着実にレベルアップ。「(レースでは)積極性を大事にしている。後ろから運ぶ馬だとしても自分が思っている1列、2列前を意識しています」。大事にしているのは前の位置で勝負すること。その攻めの姿勢が結果にも表れてきた。「控え気味にはなりたくないし重賞でも攻めていきたい。僕がうまく乗ったらチャンスはあると思います」と力を込める。
師匠の田中博師も「まだまだ未熟な部分が目立つが、思い切った騎乗ができるようになっているかなという印象ではある」と弟子の積極騎乗を評価。一方で「初重賞なので雰囲気を楽しんで乗ることも大事。平常心で臨んでくれたら」と親心あふれるエールを送る。舟山もその期待に応えるべく「先生やオーナーに本当に感謝している。重賞でいいところを見せられたらいいなと思っています」と目を輝かせた。ブリリアントと手にした初勝利は同期一番星でもあった。今度は重賞一番星を狙う。
○…JRA所属騎手でJRA重賞初騎乗Vを達成したのは、84年グレード制導入以降で別表の5人。宮崎北斗以外は全てデビュー年に達成している。ファンに最も鮮烈な記憶として残るのは、やはり武幸四郎(現調教師)だろう。オースミタイクーンで制した97年マイラーズCはデビュー2日目で、しかも騎手としての初勝利。今も破られぬデビュー最速重賞V記録となっている。
◇舟山 瑠泉(ふなやま・るい)2006年(平18)7月28日生まれ、千葉県出身の18歳。美浦・田中博厩舎所属。今年3月1日の中山1Rで初騎乗(シウダーエヴィータ5着)。同8日中山7Rレーヴブリリアントで初勝利。JRA通算103戦4勝。1メートル63、48キロ。父・浩さんは船橋競馬・佐藤裕厩舎の厩務員。