【セレクトセール】藤田晋氏 フォーエバー弟3億円で落札に「ホッ」 ゆかりの矢作厩舎に預託
2025年7月15日 05:30 日本最大級の競走馬セール「セレクトセール2025」が14日、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで開幕。初日の1歳セリに登場した注目の血統「フォエヴァーダーリングの2024(牡)」は、“ウマ娘”で知られるサイバーエンジェントの藤田晋社長(52)が3億円(税抜き)で落札。3年前の同セールで手にした半兄フォーエバーヤングは今年のサウジCを勝ち、獲得賞金は23億円超。偉大な兄に続く活躍に期待を寄せた。初日のセール最高額は4億2000万円のキタサンブラック産駒「モシーンの2024(牡)」。同産駒は上場した11頭中10頭が億超えと今年も人気を博した。
バイヤーの活発な声がけでオープニングからセリ会場のボルテージはMAX。次々と億超えホースが誕生した。注目の血統馬として登場した上場番号77の「フォエヴァーダーリングの2024」(牡、父レイデオロ)。7000万円からスタートすると激しい競り合いとなり、あっという間に億の大台を突破した。その後も競り合いが続き、最後は3億円でハンマー。落札した藤田氏は「ホッとしています。金額はもっといっても、いくつもりでした。順調に買えていますよ」と満足げに切り出した。
同セール出身の半兄フォーエバーヤング(父リアルスティール)も藤田氏が22年に1歳部門で9800万円で落札。デビュー5連勝を飾り、昨年は米クラシック3冠初戦のケンタッキーダービー(3着)にも挑戦した。秋には再び渡米し、BCクラシック(3着)でも好走。今年はサウジCを制し、ドバイWC3着。23億8193万5900円の賞金を稼いでいる。その弟として懸ける期待は大きい。「個人的にはダートで走って、海外で活躍してほしい。お父さんは替わるけど芝でもダートでもいけると思う」と適性を見込んだ。
預託先は兄も手がける名門・矢作厩舎。師は「いい馬だからオーナーに強く推薦した」と素質を高く評価する。父レイデオロは17年ダービー、18年天皇賞・秋のG1・2勝。産駒はサンライズアースが今年の阪神大賞典を勝つなどJRA重賞4勝を挙げ、種牡馬としても頭角を現している。指揮官は「兄より柔らかみがあるから、ダートに限らず芝でも走れると思っている。レイデオロ(の産駒)も走ってきたし何の心配もない」と力強く後押しした。
大物タッグで目指す視線の先には偉大な兄を超える活躍。藤田氏が「フォーエバーヤングのような活躍をしてほしい」と言えば、矢作師も「もちろん大きいところを狙っていきたい」と胸を躍らせた。早ければ来年の夏デビュー。再びチーム一丸となって大きな夢を追いかける。