【函館2歳S】ブラックチャリス上昇気配 サラッとラスト1F12秒8「動きは良かった」
2025年7月17日 05:25 「第57回函館2歳S」はセレクトセールでも大人気だったキタサンブラック産駒が注目される。ブラックチャリスは浜中を背に函館Wコース併せ馬で絶妙なサジ加減。新馬戦を2歳コースレコードで制した快速馬が堂々と主役を務める。
好時計を素直に信じるべきか、それとも今年の函館の芝はレコード続出とあって、うのみにできぬと疑ってかかるべきか…。ブラックチャリスが新馬戦で叩き出した函館芝1200メートル戦の1分8秒2は掛け値なしに速い2歳コースレコード。主役を張るにふさわしい存在といえる。
浜中がまたがったWコース併走追いは大きく先行したカピオラ(3歳未勝利)を余力たっぷりに追走。ゴール前はあえて詰め寄らず5F68秒1、ラスト1F12秒8で流して1馬身遅れでフィニッシュした。
「気合をつけるかどうかの判断を任せると言われていたので、そんなにやる必要はないと思ってサラッと。動き自体は良かったです。1回使って身のこなしがシャキッとした感じ」
上々の感触を口にした浜中はキタサンブラック産駒の印象を問われて「メンタルのいい馬が多い」と返答し、ブラックチャリスは「牝馬だけどイライラしていない。物事に動じないような頼もしい部分がある。お母さん(ゴールドチャリス=20年中京2歳S勝ち)の気性はキリキリしていたんだけどね」と言うから父系の特徴が色濃く出ているのだろう。先日のセレクトセールでもキタサンブラック産駒が軒並み億超えで落札され、話題になったばかり。その流れで週末も産駒が存在感を示すか。
函館の3重賞(スプリントS、記念、2歳S)を既に全制覇している浜中は、とりわけ函館2歳Sを17年に1番人気カシアス、23年に10番人気ゼルトザームでV。好相性と水を向けられても「意識していない」と自然体だが、ブラックチャリスの新馬戦が決して手探りではなく「ゲートからゴールまで上手な競馬。期待した通りの走りだった」と振り返るのだから、2歳世代最初の重賞で最有力と目されるのは当然だ。