河津師×コスモギガンティアで中央挑戦の夢再び

2025年8月8日 05:00

コスモギガンティアで中央挑戦を狙う河津師(右)

 【地方からの風】久々に感じる胸の高鳴り。炎天下の川崎競馬場で河津裕昭師(59=川崎)が笑顔の花を咲かせた。コスモギガンティア(牡2、父ダノンバラード)が6日、2Rオオムラサキ特別(1500メートル)を4馬身差快勝。デビュー3戦目で初勝利を挙げた。スタートダッシュがつかず1コーナー手前では8頭立ての6番手。それでも向正面で矢野に促されると、一気にギアを上げて先頭を奪取。4コーナーで内馬場に待機していたゲートに物見をする余裕を見せながら後続を寄せ付けなかった。

 粗削りな走りでライバルを圧倒。「一度先頭に立ったら抜かれない自信があったので、今日は勝ちに徹するレースをしてもらった。テンのスピードは足りないが、走り出して少ししたらエンジンがかかる。伸びしろしか感じない」。見守った河津師のボルテージは自然と高まった。

 オーナーは「コスモ」の冠名でおなじみのビッグレッドファーム。師は同オーナーとのコンビで積極的に中央競馬の芝レースに参戦。14年にプレイアンドリアル(名義は牧場創設者の故岡田繁幸氏)で京成杯を制覇。16年はトラストで札幌2歳Sを制した。その後もウン(3歳7月の盛岡で芝重賞V)などを送り込んだが白星はつかめず。「もう一度、中央で勝ちたい」と情熱の炎を燃やし続ける。「久々にいい馬を預からせてもらった。芝でもチャンスがあると思う。テンに急がせなくていい分、芝の方がいいくらい。オーナーと相談したい」。大きな期待をかけるコスモギガンティア。地方競馬のみならず、中央競馬ファンの方もぜひ、その名を覚えておいてほしい。

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