【サウジアラビアRC】チュウワカーネギー 豪快にひと伸び1F12秒3 北村友は期待「予定通り」
2025年10月9日 05:25 午前8時に坂路に登場したチュウワカーネギー。その背中にはフランスから帰国したばかりの北村友の姿があった。リズム重視の入りで中盤あたりから少しずつギアを上げると、見栄えする大きな体を揺らしながらグイッとひと伸び。4F55秒2~1F12秒3を馬なりで刻んだ。鞍上は「ちょうどいい時計で予定通り。以前と比べて馬は良くなっていると感じた。久々でも動ける態勢は整ったと思います」と切り出した。
現2歳世代最初の新馬戦だった6月7日の阪神マイル戦を勝ち上がった素質馬。好スタートから先頭に立つと、上がり3F33秒2をマークし、後続を完封した。デビュー戦でも手綱を取った北村友は「元々、能力があると思っていた。しっかりスタートを決めて、道中は自分のリズムで(最後は)速い上がりを見せてくれた」と内容を評価する。
そこから4カ月ぶりの実戦で重賞に挑戦。鞍上にとっては5日にダービー馬クロワデュノールで挑んだ凱旋門賞(14着)から帰国して最初のJRA重賞騎乗となる。初めて立った欧州最高峰の舞台。不利と言われる大外17番ゲートから中盤で早め先頭に立ったが、残り2Fで馬群に沈んだ。世界の壁は厚かったが「貴重な経験をさせてもらえて感謝しています。いい勉強になった」と振り返る。帰国翌日から栗東トレセンで追い切りに騎乗。「競馬の幅を広げるためにも日本で普段からできることがあると思うし、また頑張りたい」と決意を新たにした。
舞台となる東京芝マイルはチュウワカーネギーの父モーリスが15年安田記念でG1初制覇を飾っており、血統背景から条件替わりは問題なし。北村友は「ここで結果を出すことができれば、先々が楽しみになる」と期待を込めた。完成度の高さを武器にデビュー2連勝で重賞初制覇を目指す。
≪創設15年以降 阪神で1戦1勝が有利≫サウジアラビアロイヤルCは創設された15年以降、1戦1勝のキャリアで出走した馬が【8・8・3・14】の好成績。連対率48・5%で回収率は単複ともに100%を超えている。該当馬は17年のダノンプレミアムから昨年のアルテヴェローチェまで8連勝中。その勝ち馬8頭の前走競馬場は東京組が4勝、阪神&札幌組が2勝ずつ。今年はチュウワカーネギーとエコロアルバが1戦1勝馬だが、阪神で勝ち上がった前者のみがV条件をクリアしている。