【京王杯2歳S】ダイヤモンドノット 圧倒V 絶好調ルメール5勝目 朝日杯FSへ名乗り

2025年11月9日 05:26

<東京11R・京王杯2歳S>レースを制した(10)ダイヤモンドノット  (撮影・村上 大輔)

 幾多のスターホースを送り出してきた重賞「第61回京王杯2歳S」が8日、東京競馬場で行われた。単勝1・8倍の断然1番人気ダイヤモンドノットが2番手から楽に抜け出し、重賞初挑戦で初制覇。G1朝日杯FS(12月21日、阪神)に向けて名乗りを上げた。2日の天皇賞・秋までJRA・G13週連続Vの絶好調ルメールは5度目の京王杯2歳S制覇となった。

 見事なまでの絶好調男の手綱さばき。ルメールは初騎乗のダイヤモンドノットを一瞬で手の内に入れ、華麗に操った。好スタートから瞬時に2番手を奪った時点で勝負あり!逃げるルートサーティーンを直線半ばで悠々と抜き去り、2着フクチャンショウに3馬身差圧勝。断然1番人気にふさわしい横綱相撲だった。

 涼しい顔で引き揚げてきたルメールは「楽勝でしたね。良かったです」とニッコリ。これで京王杯2歳Sは17年タワーオブロンドンなど実に5度目の制覇。自身が持つ同レースの騎手最多勝利記録を更新した。JRA重賞制覇も秋華賞(エンブロイダリー)→菊花賞(エネルジコ)→天皇賞・秋(マスカレードボール)に続き4週連続。「スタートがとても良かった。前半は自分のペースで走れましたし、我慢ができて、2番手で走れました。坂を上がってからの手応えも良かったし(道中が)精いっぱいじゃなかったので、もう一度伸びてくれた。能力あります」と称賛した。

 トレーナーとしてJRA重賞3勝目の福永師は「中2週でテンションが心配でしたけど、ジョッキーが(レース前の)ポケットでうまくなだめてくれました」と、まず鞍上に敬礼した。近親には同じ勝負服で16年ダービーを制したマカヒキがいる良血。重賞初Vを飾り、今後はG1朝日杯FSの夢も膨らむ。指揮官は「1400メートルで1、2、1着と上手に走ってくれ、一番合う条件だと思います。ここまで5戦しているので無理はさせたくないですが当然、視野に入っています。レース後の状態を見極めて考えます」と細心の注意を払いつつ、2歳王者を見据えた。京王杯2歳Sは怪物グラスワンダーが勝ち、昨年の優勝馬パンジャタワーは今春NHKマイルCを制した出世重賞。その将来はダイヤモンドのようにキラキラと明るい。

 ダイヤモンドノット 父ブリックスアンドモルタル 母エンドレスノット(母の父ディープインパクト)23年3月29日生まれ 牡2歳 栗東・福永厩舎所属 馬主・金子真人ホールディングス 生産者・北海道平取町の坂東牧場 戦績5戦2勝(重賞初勝利)総獲得賞金5335万4000円 馬名の由来は紐(ひも)の端に飾りの輪をつくるための結び方。

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