【京阪杯】エーティーマクフィ豪快差し切り 6歳遅咲き重賞初V 富田「みんなで喜びたい」

2025年12月1日 05:14

<京都12R京阪杯>エーティーマクフィの富田騎手はガッツポーズ(撮影・井垣 忠夫)

 今年の京都開催を締めくくる芝6F重賞「第70回京阪杯」が30日、行われ、7番人気エーティーマクフィが直線外から差し切り、重賞初制覇。殊勲の富田暁(28)は23年セントウルS(テイエムスパーダ)以来のJRA重賞2勝目となった。

 ゴールした瞬間、馬上で握りしめた右拳に喜びがこもっていた。エーティーマクフィが直線外から鮮やかに差し切り、重賞初制覇。勝利に導いた富田が検量室前に引き揚げてくると、出迎えた武英師から頭をなでられ、称えられた。鞍上は「先生(武英師)から“最後は馬の力を信じて”と言って送り出してもらった。北海道で勝っていた(藤岡)佑介さんからも話を聞いていたし、チームで勝てた勝利。みんなで喜びたい」とかみしめた。

 前半3F32秒7のハイペースを、中団でじっくり待機。「3、4コーナーを持ったまま回れて、直線は差し切ってくれと思って追っていた」。G1馬ルガルが先頭に立ち、粘り込む態勢。それでも「最後は声を出して鼓舞しながら。馬が応えてくれました」と称える。

 芝ダートで3勝ずつ挙げる二刀流ホース。武英師は「芝でデビューしたけど脚元の関係でダート路線に変更。脚元は固まってきたし、芝に戻せたのもいい方に出ている」と目を細める。指揮官が騎手引退後、調教助手を務めた木原厩舎に鞍上も所属していた。「木原先生と一緒に育てていこうと話していたし、“弟子”の富田と勝てて良かったね」と笑顔で締めくくった。今年最後の京都重賞を制した6歳の遅咲きが、26年のスプリント界を盛り上げる。

 ◆エーティーマクフィ 父マクフィ、母テンシンランマン(母の父ハーツクライ)19年5月6日生まれ 牡6歳 栗東・武英厩舎所属 馬主・岡田隆寛氏 生産者・北海道新ひだか町の岡田牧場 戦績30戦6勝(重賞初勝利) 総獲得賞金2億437万7000円 馬名の意味は冠名+父名。

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