現役最年長騎手の柴田善臣が引退…60歳、JRA所属初の“還暦騎乗”かなわず 16日に会見
2026年9月16日 05:05 JRAは15日、現役最年長騎手の柴田善臣(60=美浦・フリー)から騎手免許の取り消し申請があり、18日付で騎手免許を取り消すことを発表した。JRA通算2341勝(うちG1・9勝)。右肩の負傷により今年4月から長期休養に入り、7月30日に60歳の誕生日を迎えたが、JRA所属としては初の“還暦騎乗”はかなわなかった。16日、引退会見が開かれる。なお、引退後はJRAアドバイザーに就任する予定。引退式は11月1日に東京競馬場で行われる。
JRA現役最年長ジョッキーの柴田善が、ムチを置く決断をした。82年にスタートしたJRA競馬学校騎手課程の第1期生だった。85年に騎手免許を取得、同年3月にデビュー。1年目は新人トップの12勝を挙げ、新人賞にあたる民放競馬記者クラブ賞を受賞した。
デビュー4年目の88年、中山牝馬Sをソウシンホウジュで制して重賞初制覇。G1初制覇は93年安田記念のヤマニンゼファーで、同年秋の天皇賞でも同馬をVに導いた。90年代半ばから00年代にかけては年齢が近い横山典弘、蛯名正義(現調教師)、田中勝春(同)らと共に関東のトップジョッキーとして大活躍。優秀騎手賞のタイトルを10回受賞し、02~04年には3年連続で関東騎手リーディングに輝いた。クリーンな騎乗ぶりでも知られ、フェアプレー賞は11回受賞している。
JRA通算成績は2万2311戦2341勝(重賞96勝)。G1はヤマニンゼファーでの2勝のほか、創設初年度だった96年NHKマイルCのタイキフォーチュンなど9勝を挙げた。05年3月から10年4月までは日本騎手クラブ会長の要職を務め、退任後も現在まで相談役として同クラブの運営に大きく貢献している。
22年春の褒章では、中央競馬の発展や畜産業の振興に多大なる貢献を果たしたことが認められ、JRAの現役騎手として史上初の黄綬褒章を受章した。また同年11月5日の福島1Rでビルカールに騎乗して56歳3カ月7日での勝利を飾り、岡部幸雄(引退)が保持していたJRA最年長勝利記録(56歳2カ月24日)を更新。同年のJRA賞特別賞を受賞した。
24年に左肩のケガによる長期休養があったものの、復帰後はさらに勝利を重ねて自身の記録を何度も塗り替えた。現在の記録は今年1月31日の東京5R(リッツパーティー)でマークした59歳6カ月2日。7月30日に60歳の誕生日を迎えたが、4月12日の福島での騎乗を最後に右肩の負傷で休養に入っていたため、JRA騎手としては初めてとなる還暦での騎乗は実現しなかった。
【各公営競技の現役最年長選手】
▽オートレース 1946年8月生まれの鈴木章夫(浜松)が80歳。8月31日の浜松オート3日目4Rで1着となり、自身の持つ公営競技の最年長勝利記録を80歳8日に更新した。最年長優勝は篠崎実(川口)の73歳10カ月29日(23年川口オート普通開催)。
▽競輪 63歳の野崎修一(栃木)。最年長優勝は井狩吉雄(滋賀=引退)の58歳4カ月22日(09年奈良競輪A級チャレンジ)。
▽地方競馬 兵庫所属の川原正一が67歳。8月6日の園田競馬6Rでディアナゼロスに騎乗して1着となり、67歳4カ月23日で勝利。的場文男(大井=引退)の国内最年長勝利記録を8日更新した。ただ、現在の記録は、川原より誕生日が2日遅い名古屋所属の丹羽克輝が14日の名古屋競馬8R(ニシキビブラビブレ)で更新した67歳5カ月30日。
▽ボートレース 77歳の高橋二朗(東京)が最高齢。最年長優勝は加藤峻二(埼玉=引退)の71歳2カ月13日(13年戸田ボート一般戦)。
◇柴田 善臣(しばた・よしとみ)1966年(昭41)7月30日生まれ、青森県上北町(現東北町)出身の60歳。叔父に柴田政見(元騎手、元調教師)、柴田政人(同)、柴田利秋(元騎手)を持つ。政人氏に憧れて騎手を志し、競馬学校騎手課程第1期を経て85年3月デビュー。93年安田記念でヤマニンゼファーに騎乗しG1初制覇。JRA通算2万2311戦2341勝(うちG1・9勝)。1メートル64、53キロ。血液型A。




