【天皇賞・春】和田「無理に抑えず」クレセン逃
2011年4月29日 06:00 ターフライターの平松さとし氏がレースのキーマンに直撃する「キーマンの懐へ」。初のG1獲りを狙うナムラクレセントの手綱を取る和田竜二騎手(33)に迫った。
――ナムラクレセントの最終追い切りはどのような感じでしたか?
和田 いつも通り、途中で(手綱を)放して行かしたので最後は少し時計が掛かりました。でも、乗り味は前走よりさらに良くなっているように感じました。
――前走(阪神大賞典1着)は前々走と比べて6キロ減の体。
前走も前々走もそれほど体重は気になりませんでした。でも、結果的には叩かれた分、前走の方が良くなっていたのかもしれませんね。
――前半、口を割って掛かり気味になりました。
でも、逃げ馬の2番手につけられて、後ろも少し離れる形になってからは折り合ってくれました。
――前(逃げたコスモラピュタ)が飛ばしてくれたのが大きかった。
大きかったですね。とにかく折り合いに課題のある馬だから、前が飛ばしてくれると楽になります。
――3コーナーでは一度後続を引きつけてから追い出した。
意識して引きつけたというわけではありませんでした。追い出すタイミングがたまたまそうなっただけだと思います。
――直線、伸びてからは突き放した。
追い出しのタイミングが良かったのだと思います。ああいう形になると今回も楽しめると思います。
――右回りだとコーナーで首を内に曲げ過ぎる感じに見えます。
頭の高いタイプなのでそう見えるかもしれません。でも、致命傷になるほどではありません。
――以前、返し馬の際、声援でよれるようなそぶりをしたことがあります。メンコ(耳覆い)もしているように音に敏感ですか?
若い頃は結構難しい馬でした。今も幼さはあるけど、昔に比べればだいぶましになっています。音に対してもそれほど敏感というわけではありません。
――となるとやはり問題は折り合い?
そうでしょうね。前走みたいに引っ張ってくれる馬がいれば問題はないと思うのですが…。
――ただ、今回のメンバーを見ると流れが落ち着きそう。
そうなんですよね。その点は不安がないわけではありません。でも、行く馬がいなければ無理に抑えることなく逃げても良いと思っています。とにかくケンカをしないように気分良く走らせてあげたい。