1着馬にエリザベス女王杯への優先出走権が与えられる「第72回府中牝馬Ｓ」。来年から同名の重賞はマーメイドSを引き継ぐ形で6月開催となるため、秋のエリザベス女王杯前哨戦として行われるのは、今年が最後となる。

　昨年のエリザベス女王杯の勝ち馬ブレイディヴェーグは3枠5番に入った。その前走はイクイノックスに並ぶ最少キャリア（5戦目）での古馬G1制覇を達成。その後は脚元のトラブルで長期休養となったが、能力の高さに疑いようはない。

　ポテンシャルでは4枠6番のマスクトディーヴァも見劣りしない。前走のヴィクトリアマイルでは直線での致命的な不利で3着に終わったが、スムーズに脚を伸ばせば反撃は必至だ。重賞常連のコスタボニータは5枠8番。重賞での成績は【1・1・3・２】で掲示板を外したのは一度のみと安定感は抜群だ。

　中の人注目は3枠4番のモリアーナ。東京で新馬勝ちを収めており、昨年のNHKマイルC6着、今年のヴィクトリアマイル7着と大舞台でも大崩れはしていない。武藤師は「いつも上がりは1、2位で伸びてくれる」と信頼を寄せる。展開が向けば一発があってもいい。