パンジャタワー「父子制覇の呪縛」解けるか

2026年9月23日 05:30

 先日、現役引退と種牡馬入りが発表された25年JRA賞最優秀スプリンター、サトノレーヴは父ロードカナロア、母の父サクラバクシンオーという国産二大スプリンターの強力タッグの賜物(たまもの)。高松宮記念連覇などグレード4勝、海外G1でも2着4回、3着2回と健闘した近年最強クラスのスプリンターだったのだが、結局、スプリンターズSとは縁のないまま競走生活を終えることとなった。当欄でも昨年は、血統面のジンクスとして周期的に触れてきた「父子制覇の呪縛」を解き放つ最終兵器の期待をかけたのだが、結果は4着。G1昇格の90年から36回の歴史を重ねたスプリンターズSは依然として、牡馬が出走可能なJRA3歳・古馬芝G1で唯一、歴代優勝馬を父に持つ優勝馬が出ていないレースである。

 今回はロードカナロア産駒のレッドモンレーヴとワールズエンド、タワーオブロンドン産駒のパンジャタワーとレイピアが父子制覇に挑む。特に初年度産駒の2頭出しとなった19年の優勝馬タワーオブロンドンのファーストトライには要注目だろう。

 昨年のNHKマイルCの覇者パンジャタワーは、既に京王杯2歳Sで父子制覇を果たした実績がある。9番人気の大駆けだったNHKマイルCは、18年に1番人気で12着に敗れた父タワーオブロンドンのリベンジでもあった。以降はマイルと短距離の兼業が続いているが、海外2戦を含めてコース不問で常に好勝負の堅実派。ある意味で父の上位互換ともいえる戦歴は同じ4歳秋、初の中山コースで能力全開に至った父に重なる部分が多い。

 ちなみにタワーオブロンドンは祖母シンコウエルメスが英、愛ダービー制覇のジェネラスの半妹で、皐月賞馬にして日本ダービー3着のディーマジェスティのいとこというクラシック牝系の出身だった。パンジャタワーは母のクラークスデールが日本ダービー馬ロジユニヴァースの半妹。スプリンターらしからぬ母系の血統プロフィルも“似たもの父子”といえる。ジンクス破りの再現性を見込んでおきたい。(サラブレッド血統センター)

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