クリソベリル ドバイWCを狙える産駒を期待

2025年7月2日 05:30

 【2歳新種牡馬紹介(3)】クリソベリル 2016年生まれ 鹿毛 安平産 父ゴールドアリュール、母クリソプレーズ(母の父エルコンドルパサー)中央、地方、サウジアラビアで11戦8勝 主な勝ち鞍はチャンピオンズC、JBCクラシック、帝王賞、ジャパンダートダービー 2歳産駒112頭。

 19年のJRA賞最優秀ダートホース。6歳違いの全兄クリソライトとのきょうだい制覇となったジャパンダートダービーで世代の頂点に立ち、異世代相手の日本テレビ盃も完勝。G1、Jpn1勝ち馬6頭の豪華メンバーで争われたチャンピオンズCを鋭く差し切り、日本競馬史上初めてデビュー以来無敗でダートG1ウイナーに上り詰めた。20年の4歳時には今や日本のダート王のルーティンとなった中東遠征を敢行。この年新設の世界最高賞金競走・サウジCは7着(のちに6着に繰り上がり)、転戦したドバイワールドCはコロナ禍で開催中止と、国際舞台進出は不調に終わったが、帰国後は帝王賞、JBCクラシックを制し、国内無敵をアピールした。

 エスポワールシチーはJBCスプリント勝ちのイグナイター、スマートファルコンは現役最強級のシャマル、そしてコパノリッキーは帝王賞でJRA勢に挑むシンメデージーを出したように、ゴールドアリュールのビッグネームは種牡馬としても競走成績に見合う成功を収めている。前記クリソライトにマリアライト、リアファルと、兄姉に3頭のグレード勝ち馬が出る本馬は、母の父エルコンドルパサーに由来する潜在的な二刀流属性を含め、母系の遺伝因子も極めて信頼性が高い。父は第2次湾岸戦争、自身はコロナ禍で出走がかなわなかったドバイワールドCをターゲットにできる産駒も現れるはずだ。(サラブレッド血統センター)

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