ダノンキングリー適性範囲の広さありそう ワールドプレミア長距離血統に潜む決定力
2025年7月23日 05:30
【2歳新種牡馬紹介(6)】
ダノンキングリー 2016年生まれ 黒鹿毛 浦河産 父ディープインパクト、母マイグッドネス(母の父ストームキャット)中央、香港で14戦6勝 主な勝ち鞍は安田記念、毎日王冠、中山記念、共同通信杯 2歳産駒44頭。
現在のところ種牡馬ディープインパクト最後の国産G1マイラー。同じ父のグランアレグリアの連覇を阻止した21年安田記念は、レース史上最高の単勝配当4760円での大駆けだった。日本ダービー2着、皐月賞3着はどちらもタイム差なしの惜敗で、G2、G3で挙げた3勝はすべて1800メートル。種牡馬としても可動域の広さに変わりはないだろう。父と母の父の組み合わせはキズナ、リアルスティール、そして同じ安田記念勝ち馬でもあるサトノアラジンを生み出した“G1サイヤーニックス”。半兄ダノンレジェンドがダートサイヤーとして大成功を収めていることも強調材料だ。
ワールドプレミア 2016年生まれ 黒鹿毛 安平産 父ディープインパクト、母マンデラ(母の父アカテナンゴ)中央で12戦4勝 主な勝ち鞍は菊花賞、天皇賞・春 2歳産駒25頭。
総力戦となったディープインパクト系ルーキーの中で異彩を放つ純正ステイヤー。ひと足先に種牡馬生活に入ったフィエールマン同様、菊花賞と天皇賞・春の超長距離G1で父子2代制覇を達成した。全兄ワールドエース、半弟ヴェルトライゼンデも重賞2勝の活躍馬で、前者は種牡馬引退後に産駒のジュンブロッサムが富士Sを制した。本馬は長距離部門で血脈に潜む決定力を発揮しそうだ。(サラブレッド血統センター)