セイウンコウセイは磨かれた短距離血脈 マテラスカイは抜群のスピードを継承

2025年8月6日 05:30

【新種牡馬紹介(8)】
 セイウンコウセイ 2013年生まれ 栗毛 新ひだか産 父アドマイヤムーン 母オブザーヴァント(母の父カポーティ) 中央で42戦7勝 主な勝ち鞍は高松宮記念、函館スプリントS、淀短距離S 2歳産駒22頭。

 初勝利に7戦を要したものの、3歳後半から急上昇。4歳春にシルクロードS2着をステップに臨んだ高松宮記念を好位から抜け出して快勝。以後の勝ち鞍は5歳時の函館スプリントSのみだったが、6歳時の高松宮記念では単勝12番人気で隔年Vにあと一歩の2着に踏ん張った。アドマイヤムーン後継では同期のJRA賞最優秀短距離馬ファインニードルが4世代連続グレード勝ち馬を出す成功を収めている。万能父系から代を経て研ぎ澄まされたスプリント血脈だ。

 マテラスカイ 2014年生まれ 栗毛 米国産 父スペイツタウン、母モスタケレー(母の父ラーイ) 中央、地方、UAE、サウジアラビア、米国で36戦7勝 主な勝ち鞍はプロキオンS、クラスターC 2歳産駒84頭。

 ダート1400メートル1分20秒3のJRAレコードホルダー。そのプロキオンSだけでなく、クラスターCで記録したダート1200メートル1分8秒5も当時の国内最速タイムだった。ドバイゴールデンシャヒーン2着など、海外遠征でも米国産馬らしいスピード能力を存分に発揮。成功種牡馬スペイツタウン本邦初の後継として人気を集めていたが、供用3年目、24年種付けシーズン終了後に10歳で早世した。初年度産駒からは早くも全国各地の地方競馬で7頭の勝ち馬が出ており、3世代しかいない産駒の中からその血脈をつなぐスピードスターの出現もあり得る。 (サラブレッド血統センター)

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