スピード抜群フィレンツェファイア 中距離で圧倒的存在感ベンバトル
2025年8月13日 05:30
【2歳新種牡馬紹介(9)】
フィレンツェファイア 2015年生まれ 鹿毛 米国産 父ポセイドンズウォリアー 母マイエヴリウィッシュ(母の父ラングフール) 北米で38戦14勝 主な勝ち鞍はシャンペンS、ヴォスバーグS、トゥルーノースS(2回)、ドワイヤーS 2歳産駒62頭。
名種牡馬スパイツタウン後継の父が一子相伝的に送り出したG1スプリンターで、正味5年にわたって北米グレード戦線のレギュラーとして活躍。ゴール前の攻防で相手にかみつきに行って勝利を逃した6歳時のフォアゴーSでは、世界競馬のハプニング史にもその名を刻んだ。産駒は既に6頭が勝ち上がっており、優秀なアベレージ型種牡馬の片りんが見える。現役時に未経験の芝で勝ち馬を連発したあたりがゴーンウエスト系らしい懐の深さだ。
ベンバトル 2014年生まれ 鹿毛 英国産 父ドバウィ 母ナーレイン(母の父セルカーク) 英、独、豪、UAE、サウジアラビアで25戦11勝 主な勝ち鞍はドバイターフ、ラドブロークスS、ダルマイヤー大賞、ジョエルS(2回) 2歳産駒74頭。
ヴィブロスなど5頭の日本調教馬を圧倒したドバイターフが印象的な名中距離馬。他にもドイツとオーストラリアでG1を制し、第1回サウジCで2着(繰り上がり)となるなど、世界各地の大レースで存在感を放った。ドバウィ後継の輸入種牡馬はマクフィが成果を挙げており、現役時の実績では一枚上の本馬にかかる期待も大きい。アンティークな趣がある母系の構成血脈はスタミナ寄り。種牡馬としては2000メートル超級が本領の可能性もある。 (サラブレッド血統センター)