赤信号ともる「ディープ産駒15年連続G1勝利」へ“奥の手”も
2025年9月17日 05:30
開幕戦となるスプリンターズSの2週前登録が発表された秋のG1シリーズ。年頭からのマッチレースが続くキズナとロードカナロアのリーディング争いの行方をはじめ血統面からの興趣も満載だが、当コラムの懸案事項としてチェックしておきたいのが種牡馬ディープインパクトの連続年度G1勝利記録だ。
昨年は最終世代のアイルランド産馬オーギュストロダンが6月のプリンスオブウェールズSを制し、サンデーサイレンスとステイゴールドが持つ14年連続の日本記録に並んだディープインパクトだが、今年は現時点でプログノーシスのクイーンエリザベス2世C2着が国内外のG1における最高着順。そのプログノーシスも過日、脚部不安による現役引退→種牡馬入りが発表された。「15年連続」の日本新記録樹立に赤信号がともっている状況なのである。
15日現在、ディープインパクトのJRA現役産駒は38頭。そのうち現実的に今秋のG1出走が可能と考えられるグレード勝ち馬は、総力戦だった宝塚記念の3着馬ジャスティンパレス、同12着シュヴァリエローズ、同13着プラダリア、同17着ヨーホーレイク、そして京成杯AHで151頭目のJRA重賞ウイナーに上り詰めたホウオウラスカーズの5頭となっている。
種牡馬記録におけるディープインパクトの凄まじい決定力には、当コラムでも繰り返し言及してきた。メルボルンC登録という奥の手を繰り出したシュヴァリエローズを含め、各馬の動向を注視していきたい。(サラブレッド血統センター)