【阪神JF】ダービー血統アランカール抜けた存在

2025年12月10日 05:30

 阪神ジュベナイルフィリーズが阪神外回りコースで行われるようになったのは06年。“リニューアル元年”の優勝馬は翌年、日本ダービー父子制覇を達成するタニノギムレット産駒ウオッカだった。

 以来、07年トールポピー(父ジャングルポケット)、08年ブエナビスタ(父スペシャルウィーク)、09年アパパネ(父キングカメハメハ)と、4年連続で日本ダービー馬の産駒が優勝。10年代にはディープインパクト産駒が3勝(11年ジョワドヴィーヴル、14年ショウナンアデラ、18年ダノンファンタジー)を挙げた。17年の勝ち馬ラッキーライラックはオルフェーヴル産駒で、22年のリバティアイランドはドゥラメンテ産駒。京都開催だった昨年を除く阪神新装後18回の優勝馬のうち、半分の9回までを日本ダービー馬の産駒が占めていることになる。他に10年レーヴディソール(父アグネスタキオン)と13年レッドリヴェール(父ステイゴールド)は、その時点で日本ダービー馬の父となっていた種牡馬の産駒。「日本ダービー血統」の先物買いは、今年でリニューアル20年目を迎える2歳女王決定戦のセオリーといえる。

 2連勝の圧倒的なパフォーマンスで注目のアランカールは、ジャパンCを圧勝した日本ダービー2着馬エピファネイアの産駒。今回の出走予定馬の父で唯一、優勝馬(21年サークルオブライフ)を出した実績のある種牡馬でもあるエピファネイアは、20年に牝馬3冠のデアリングタクトで種牡馬としてもダービーコースを制圧し、24年のダノンデサイルでダービーサイヤーとなった。母のシンハライトはオークス馬で、その父は前出ディープインパクト。日本ダービー馬の産駒がいずれも抽選待ちという状況の今年は、血統的な“東京2400メートル濃度”の高さでも1頭抜けた存在だ。 (サラブレッド血統センター)

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