将来的にディープ系は“二刀流”がデフォルトとなっていくだろう

2025年12月30日 05:30

 【特別編】25年度のJRA各部門の種牡馬統計記録が確定した。総合チャンピオンサイヤーは2年連続でキズナ。重賞勝利数12は昨年記録したキャリアハイの15に及ばなかったが、獲得賞金は約1億5000万円増で自己ベストを更新した。グレード制導入の84年以降で“王座防衛”に成功したチャンピオンサイヤーは、ノーザンテースト、サンデーサイレンス、キングカメハメハ、ディープインパクトに次いで5頭目。チャンピオンズC制覇のダブルハートボンドなど、ダート部門への進出が快挙達成の原動力で、将来的にディープインパクト系は“二刀流”がデフォルトとなっていくのだろう。

 2歳部門は4年連続2位だったエピファネイアが初のリーディング奪取に成功した。アルテミスS勝ちのフィロステファニの故障、引退の影響もあったが、獲得賞金が4億円に届かなかったのは21年以来。朝日杯FSのカヴァレリッツォなど3頭の重賞勝ち馬を送り出した半弟サートゥルナーリアに迫られたが、最終決戦のホープフルSでは双方賞金加算がなく、結果的に弟が兄に花を持たせた形となった。

 BMS部門は3年連続ディープインパクト。天皇賞・秋のマスカレードボールを筆頭に重賞12勝、獲得総賞金は初めて50億円を突破し、毎年のように接戦を演じてきた2位キングカメハメハに大きく水をあけた。ちなみにBMS2歳部門でも勝ち馬頭数43、勝利数51、獲得賞金7億4703万1000円で断然のトップ。サンデーサイレンス級の長期政権を築くことになりそうだ。 (サラブレッド血統センター)

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