日本馬チャンス!3頭とも“凱旋門賞血統”

2025年10月1日 05:30

 今週末の凱旋門賞にはそろって渡仏初戦を制した日本調教馬トリオが挑む。クロワデュノールの父キタサンブラックは凱旋門賞を走らせてみたかった馬として真っ先に名前が挙がる高速ステイヤーで、母の父ケープクロスは今回、アヴァンチュールを筆頭に3頭出しが予想される09年の凱旋門賞馬シーザスターズの父。ビザンチンドリームは父の母の父スペシャルウィークが祖母の父として1959年の凱旋門賞馬セントクレスピンの血を引いており、母の父ジャングルポケットの父トニービンは88年の凱旋門賞馬。そのトニービンを4×4でインブリードされたアロヒアリイは、2012、13年の2年連続で2着に敗れた母の父オルフェーヴルの雪辱戦となる。それぞれに“濃度”の高い凱旋門賞血統。日本馬の悲願達成の大チャンスだろう。

 今年の出走馬にはもう1頭、隠れたジャパン・ブランドがいる。英国ボールディング厩舎の4歳牝馬カルパナ。18年仏ダービーを優勝したディープインパクト産駒、スタディオブマンの初年度産駒である。カルパナはG1英チャンピオンズフィリーズ&メアズS勝ちなど12戦5勝。2着5回、3着2回で着外なしという超堅実派だ。プレレーティング120は3歳ワールと並ぶ牝馬の最高値となっている。ちなみに母の父ダンシリはディープインパクトが3位入線後失格となった06年の優勝馬レイルリンクの父という因縁含みの血統。対日本馬という観点では最も警戒すべき存在かもしれない。
 (サラブレッド血統センター)

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