オートレースの“皇帝”池田政和さんが52歳の若さで亡くなった。1メートル63と小柄ながら、その走りはダイナミック。誰より速く、誰より格好良かった。“絶対王者”高橋貢と名勝負を演じた“IT対決”当時は取材対応がそっけなかったと聞く。だが、私が現場で接した晩年の池田さんは、時折笑顔も見せた。いまでも印象に残っている場面がある。別の勝利選手のコメントを取るため、記者数人で待っていた時のことだ。レース後に談笑を終えたその選手が、私たちを横目に池田さんの整備を手伝おうとした。すると池田さんは笑って、「先に話してきなよ」と促してくれた。思いやりのある人だった。11日夜は、本人が「ベストレース」と自画自賛した昨年レジェンドカップ優勝戦のVTRを見返した。ご冥福をお祈りします。

　中京11R・中日新聞杯は◎ファミリータイム。中京芝＜3・2・0・1＞で好枠を味方につけて重賞初挑戦Vだ。（4）から。