【クイーンC】田辺テトラ会心逃げV!師に20年ぶり重賞贈る
2018年2月13日 05:30 「第53回クイーンC」が12日、東京競馬場で行われ、3番人気テトラドラクマが逃げ切り重賞初V。この日誕生日の田辺裕信(34=フリー)は新人時代から所属厩舎だった師匠・小西一男師(62)と初のアベック重賞Vを飾った。
好スタートで飛び出した田辺に迷いはなかった。先手を譲らず、東京のターフを逃げ切った。デビューした02年から16年1月末まで所属した田辺は師弟5度目の重賞挑戦で初V。師匠への恩返しを自らの誕生日に飾った田辺は「いつになるかな?と思ったけど、本当に良かった」としみじみ。小西師が98年ガーネットS(スーパーナカヤマ)以来の重賞Vと知ると「20年ぶり?そっちの方がうれしい」と喜んだ。一方、小西師は「若い頃から素直。真っすぐ伸びてくれた」と目を潤ませた。
師弟でつかんだ勲章。愛馬にはG1の夢が膨らむ。田辺は「センスが良くどんな相手でも頑張ってくれる。このまま育ってくれれば」と目を細めれば、師匠も「スピードもあるし、体もある」と能力を再認識。
この日の賞金加算でG1出走権獲得。次走はオーナーサイドと相談の上で決定されるが、牝馬1冠目の桜花賞(4月8日、阪神)、牡馬相手のNHKマイルC(5月6日、東京)と夢は尽きない。最強師弟が春のターフを沸かせてくれそうだ。
◆テトラドラクマ 父ルーラーシップ 母リビングプルーフ(母の父ファルブラヴ)牝3歳 美浦・小西厩舎所属 馬主・吉田勝己氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績5戦2勝 総獲得賞金4258万1000円。